脚本を石原慎太郎が担当しているようで、冒頭にコメントも挿入されウゲッとなりますが、特に愛国心マシマシの映画ではなかった。
内容はだいたい高倉健さん主演の映画「ホタル」で語られていることと同じですが、無性に見入ってしまいました。
本作では繰り返し歌が出てきます。
軍歌、朝鮮人の故郷の歌、女学生たちの歌。
もし本土決戦に持ち越され日本全体が焼け野原になっていたら、昔からの文化が現代のように残っていなかっただろうな、と思いながら聞いていました。
もちろん命にかかわる戦争も怖いが、文化が無くなるのも怖い。
予算の都合上かあまり飛行機に乗っているシーンはありませんが、最後は見ごたえあります。アメリカの船にたどり着く前に散っていった若者のことを考えると、ほんとに心が痛いです。
そして改めて戦後こんなにアメリカと仲良しこよしな関係でいるのが奇跡だなと思いました。戦後処理を一歩間違えたらこうはなっていないだろうな。