こん

青の稲妻のこんのレビュー・感想・評価

青の稲妻(2002年製作の映画)
4.6
ドライ、無力感、空回り…
青春時代ならではの殺伐かつ鬱屈とした感情が、澱になって沈んでいく感じ、流れを止められた川のようにたまった水が淀んでいるような倦怠感。
を、この映画を観て感じた。

2001年の中国に内在する社会問題が、主人公2人のどうにもできない状況を生み出した要因の一つ。時代も、大同という場所も、19歳という年齢も、見事に抑圧から脱出できそうにできない。感情の捌け口がない。

レストランでのジョーク、
テーブルをバン!と叩き「強盗だ!」
のシーンからディスコへの流れがカッコよかった。

しかし、最も印象に残ったシーンは荒野?でバイクのエンジンがかからない、長回しのシーン。すごく象徴的だったから。

タイトルにもなっている劇中(カラオケで歌ってた曲)歌「任逍遥」と、ディスコの曲が良かった。

青春時代独特の倦怠感を、自分もかつて持っていたことを思い出した。
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