mfg

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱいのmfgのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

「スモーキン・エース」

アクションというより倫理学哲学的な重さと深さと考えさせられる感があるような…

とりあえず途中途中の面白さを吹っ飛ばすような重くて辛いラストな感じが…


(序盤は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」を彷彿とさせられるような…?とか思ってたけど…)

調子乗っちゃったおバカな手品師 × (←それを狙う)crazyでdangerousで激ヤバなキャラ濃いめの殺し屋たち × FBI

欲望まみれで…裏切りや残虐行為が横行し…

ちょいちょい笑えるとこもあったけど…
・豆知識?民間伝承?
・絶対妻に浮気バレたでしょ的な姿の弁護士
・精液ジャケット
・“オワン”の髪型(←※)
・エレベーターでのバッティング
・日本マニア少年(片目が割れた眼鏡/KAMIKAZEハチマキ/KARATE道着/→ワザを披露して勃起(“興奮剤”服用?)/ヌンチャク)
&そのバアちゃん(看護師?/浴室には愛用のディルド?)
(※そんな2人の背景は辛い…(少年は母親に捨てられ…/少年の父親(=バアちゃん息子/性格が変/家宅侵入 異常性行為 不渡小切手)は刑務所の中/バアちゃんのご主人は9ヵ月前に首を吊って自殺/…→少年が家の主に…))
・世紀末ヘアースタイル&ファッション
etc…



(エレベーター内での銃撃戦は「アンタッチャブル」を彷彿とさせるような…?)

カラコンを外した方の瞳から流れる涙…

欲望や虚偽に満ちた成功など真の幸福ではなく、最終的には自分を不幸にする要因にしかならない
皮肉 愚か 虚しさ 哀しさ…
因果応報

人や物事の真を見抜く心眼が必要

“何か臭う”という刑事の直感≒霊的直感?

死の間際まで正義の志を貫き通す捜査官…まさに念いが全て…肉体死すとも志は死なず…

馬鹿を演じながら着々と恐ろしいラストへ向けて計画をこなしていく者

仲間の死に冷静さを失って、自身の潜伏先がバレることをも恐れず連射してしまうスナイパーだったり…/相手の素性云々関係なく(運命の悪戯がなければ殺し合っていたであろう相手だったりでも…)命を救い救われ惚れ合っちゃったり…/死んだ相棒を想い、クビをも厭わず上司に銃を向けるFBI捜査官だったり…/利益云々を無視した行動だったり…

…人間味ってやっぱり大事なもので決して失ってはならないものだと思う…そしてそれは複雑で難解で辛くて厳しくて…


女殺し屋(+男)vs.FB Iの一触即発の場にて、互いの領分を踏み荒らさない的な?互いに命を奪い合わないような方向に持っていく的な?感じに持っていける女殺し屋は賢いかも…

壮絶で凄惨な現場…

ヤバい奴 キレてる奴は普通の人なら気が狂うような現場でも冷静にそのヤバさを貫くから怖い…
(著しく人間的感情を失っているからこそ成せる技というか…知らずに犯す罪は知って犯す罪より重いとはこういうこと…?)

人間の命を奪っといてこの軽薄さ(相手を丸め込もうとしたようなヘコヘコした態度で誤魔化そうとしたり…とりあえず笑い飛ばしてオールナッシングにしようとする感じとか…/“これホンマ すまねえ”との反省や後悔の念が全く感じられない謝罪の言葉とか…/“人生ひでえもんだ 突然ワケもなく悲劇が起こる だろ?それが世の中だ”との世間話のような感じとか 責任転嫁とか…/表面的な薄っぺらい言葉だけの“ピース!”とか…)はほんとに腹立つ…→ノールック銃殺…こんな奴は見もせず殺したい…怒

(※ワケもなく悲劇が起こることはない(因果の理法))

勘違いから起こる悲劇…他人の心が見えないからこそ起こる悲劇…それぞれが正義を貫こうとするからこそ起こる悲劇…


組織としての大きな利益という題目があったとしても、単純に割り切ることができない人間の感情にこそ人生の妙味や深みがあるのではとも思うけど…

ラストの決断が…深い…
(移植する者される者両者の生命維持装置を機能停止させ…)
mfg

mfg