もちまる

エルム街の悪夢のもちまるのネタバレレビュー・内容・結末

エルム街の悪夢(2010年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

うーん全体的な評価をすれば、名作ホラーがB級ホラーに成り下がった、これに尽きる。良い点をあげるとすれば、主人公の名前がナンシーであったり、序盤の展開であったりという部分にオリジナルへのリスペクトを感じる点。救いのないラストもそのまま続投なのはよい。あと、フレディのロリコン化は賛否両論あるようだけど、個人的には気持ち悪さが増してて気にならない。
不満点は大きくわけて2つ。
まず、フレディに「人間らしさ」が付随されているのが不満。前作と違ってフレディが比較的流暢にベラベラ喋るのが微妙。「話の通じない人外感」が薄まってる気がした。また、吹き替え版で見たせいかフレディの声優がアニメ調すぎて恐怖を感じない笑
爪の強度を見せつける描写も金属製の壁を引っ掻いて火花を撒き散らすんじゃなくて、自分の身体を切って見せるオリジナル版の演出の方がインパクトあるし怖いよ。
次に、フレディが人間だったときの過去編が追加され、フレディが主人公を狙うことに理由付けがされたこと。
何も関係がないティーン達に無差別的に襲い来るのが恐ろしかったのに、実は主人公達は幼少期にフレディに会ってました!襲いかかってくるのは主人公達に執着してる(復讐するため?)から。って、恐怖半減。
あと個人的には、夢とリアルの境が曖昧になっていく描写が1986年版より雑、オリジナル版は最後の最後まで主人公の主張は誰にも信じてもらえないままなのが恐怖を増幅させてたのに、今作はクウェンティンという仲間がいて孤独感が少ないのも気になる。
1986年版と今作どっちか一つだったら迷いなく1986年版をおすすめする。
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