汽笛の音で目を覚ます

散り行く花の汽笛の音で目を覚ますのネタバレレビュー・内容・結末

散り行く花(1919年製作の映画)
1.3

このレビューはネタバレを含みます

原作とは設定が変わってて、青年役は仏教を広げるために中国からロンドンに渡ったとなっている。ただ、それなのに阿片を吸う生活をし、年端もいかない少女相手に恋愛感情を抱くのは腑に落ちない。

正直、仏教のことを何も知らない人が脚本を書いてるでしょっていう。何というか『國民の創生』の影響もあって、差別主義者の烙印を払拭したかったグリフィスが都合よく引っ張り出してきた題材に感じる。

あと、中国人役の青年が終始イエローマンと呼ばれ、演じるのは白人。なおかつ分かりやすく目を細めて猫背になって東洋人を演じてる。もちろん歴史背景もあるけど、そういうところだぞアメリカが満載の作品。

人種差別が酷かった時代だから、無意識的にそういうことをやってしまうのは分かるけど、むしろ歩み寄ってやってる感すらある。こういうのを見ると現在の多様性を重視する社会は必然的な流れなのかもしれないなと思う。