はんそく負け

クレージーだよ天下無敵のはんそく負けのレビュー・感想・評価

クレージーだよ天下無敵(1967年製作の映画)
2.6
クレージーシリーズ第8作。ライバル会社同士、そしてお隣同士でもあるとある二人の産業スパイによるスラップスティックコメディです。

序盤から中盤までは正直退屈でした。大袈裟な動きは如何にも昭和といったテイストだし、ギャグも大して笑えない。しかし後半はかなり勢いづいてきて、爆笑とまではいかないもののなかなか笑えるシーンも多かったです。ラストシーンの身体を張った"天井破り"は呆気にとられること間違いなし!
また特撮ファンとして見逃せないのは劇中に登場する未来志向のモデルハウス。さながら円谷特撮に登場しそうな宇宙船のような家の仕掛けはなかなか凝っていました。腰を掛ける素振りをすれば床が開いて椅子が生えてきたり、ロボット(着ぐるみ!)がいてお茶を出してくれたり…。当時のザ・近未来な描写は観ていて微笑ましく感じました。

さて、いろいろ書いてきましたが本作の根底にあるのはサラリーマン、そして産業スパイの無情です。しかしそのような厳しい環境も笑いをもってして吹き飛ばしてしまおう!という意気込みは現代にも通ずるものがあります。最近疲れてるなぁ、なんて方はこのシリーズを観て悩みなんて笑い飛ばしてしまいましょう!