このレビューはネタバレを含みます
パニック障害を持つ妻を連れて、
自分の田舎に戻ってきた旦那さんのお話。
物語として起伏は激しくはないけど、静かに何か大事なものを取り戻していくような内容だった。
自分が若いからか、よく内容に関しては実感は持てなかったけど、
宮沢賢治の「アメニモマケズ」のような人が何人も出てくる映画だった。主要な人物はみんなアメニモマケズだった…
売れない小説家であることを馬鹿にされても、あえて自らを卑下したり、奥さんも本人に直接フォローしたりしない。
旦那さんは、重要な場面(奥さんの流産)で慰めの声をかけたりしないがでも確かに相手の事を想っている感じが伝わってきた
幸田先生だけでなく、みんなが言葉ではなく姿で生き様や想い、内面を伝えている感じがした。
幸田先生の死に際には驚いた。最後の最後まで自分の信念を貫けるものなのか…
小説っていうのは、「嘘の話なんだけども、ほんとのことを伝えるための嘘の話」って言う言葉、
最近よく物語は人を勇気付けることができるのか、と考えていたのでハッとさせられた!