キミシマユウキ

椿三十郎のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.1
真夜中に密談をする若い侍9人の元に現れた流れ者の浪人。彼の助言のお蔭でなんとか悪家老の一味から逃げきれた若侍達は浪人の助けを得て命がけで立ち向かおうとするが…

『七人の侍』『隠し砦の三悪人』の
世界の黒澤明監督!!
前年に公開された『用心棒』の続編的作品。
主演はもちろん三船敏郎!!
映画7000本以上観ている某フォロワー様からDVDを借りて鑑賞。

かっこいい!!!!!
昔の邦画ってこんなにかっこいいのに!!!
最近のときたらもう!!!
と何故か悔しくなるほどだった(笑)

個人的には前作『用心棒』より好み。
浅学の自分が巨匠黒澤明について語るのはアレなので演出やら何やらの説明は他の方のレビューを読んでもらおう。
やはり素人の自分にも一番わかりやすいこの映画の魅力は主人公だろう!
椿三十郎。
狡賢いのに真っ直ぐで。
大胆なのに慎重で。
風変わりなのに男らしくて。
いやぁとにかくかっこいい。
そして殺陣アクション。
前作以上にキレが増している最高のチャンバラ劇。
今作をきっかけにチャンバラ映画が沢山作られたというほどらしい。
ただラストの血は噴出しすぎて爆笑した(笑)

主演の三船敏郎は上述の通り言うことなし。かっこよすぎる。
三船美佳がこんなに羨ましく感じたのは二度目(一度目は『用心棒』)
敵側のキレ者に仲代達矢
こいつもまたクールな策略家。なにか既視感があると思ったら『用心棒』でも似たような役をやってたあいつじゃないか!!
方なの動きといい完璧…。
あとは今やベテランのおじいちゃんだが加山雄三や田中邦衛などが若侍として頑張っていた。
特に田中邦衛が三船に殴られた時に
「え!?!?聞いてないよぉぉ…」
みたいな顔してるのが可愛くて仕方なかった(笑)

邦画はつまらないという方々にこそ是非観てほしい傑作。
これくらいの作品を今の日本は作れないのだろうか…頑張ってくれ本当に…
黒澤作品をもっと観ていこうと強く思ったのであった。

黒澤明監督作品好き、三船敏郎の殺陣が観たい方、そしてありえないくらいの血の噴出量を観てみたい方にはオススメの作品。