クリス

きみに読む物語のクリスのレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
4.2
最初は「貧富の差を超えようとする愛の物語」という王道のストーリーを展開し、観客もある程度は展開を予想できるようなものなんだけども、ラストはその予想や期待を超えてくれる。今では活躍しているライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムスが注目されるきっかけとなった映画でもある。

ーー以下ネタバレーー
嵐の中で思いを確かめあうシーンが有名だけど、自分が一番印象に残っているのは老いたアリーが記憶を取り戻したが、すぐに忘れてしまいノアに対してパニックを起こしてしまうシーンである。
これは、地味にアルツハイマーの現実というものをうまく描いており、リアルとファンタジー(悪く言えばご都合主義)の共存が上手くできていると思い、ただのラブロマンスではないと思うと同時に、自分はここで完全に心を砕かれた。

最近、とある海外のニュースを見てこの映画のことを思い出した。
「68年間連れ添った老夫婦が1日違いで2人とも亡くなる」というものである。
彼らの息子によると、「父には彼女のいない人生は考えられないと言われた」とのこと。
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