甲子園の魔王

クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦の甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

尻は世界を救う(24時間テレビのキャッチフレーズみたいだ)。

みずから思考し現実化するコンピュータウイルスをめぐる戦いを描いたクレしん流スペクタクル映画。
銃撃戦、格闘戦が多くアクションシーンに力が入っている。

まさかぶりぶりざえもんに繋げてくるとは思わなかった。ぶりぶりざえもんが消えたあと静かに泣くしんちゃんが印象的。意外とそんなリアクションなんだ。考えてみればしんちゃんにとっては救いのヒーローであり友達であり、また息子のような存在でもあるわけで。擬似的に我が子の喪失を体験する5歳児。

”珍妙な敵幹部を擁するあたおか組織vsヒロインの属する正義の組織との対立に巻き込まれる野原一家やかすかべ防衛隊”という既に出来上がったクレしん映画のフォーマットをなぞった作品で、優等生的価値観をぶっ壊すような荒唐無稽さをあまり感じられないのが惜しい。

エンディングでよしなが先生がしんちゃんに泣きながら駆け寄るカットがあり、「ああそういえばしんちゃん行方不明扱いだったんだ」と思い出した。冒頭のひろしとみさえもそうだが、大人達が心配してくれてる描写がちゃんとあるのは嬉しい。
甲子園の魔王

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