ナツミオ

大列車作戦のナツミオのレビュー・感想・評価

大列車作戦(1964年製作の映画)
4.0
DVD鑑賞
1964年アメリカ・白黒作品

舞台は第二次世界大戦末期の1944年8月ナチスドイツ占領下のフランス・パリ。
連合軍は着々とパリに迫っており解放間近。
ジュド・ポーム美術館からフランス国家の宝とも言える多数の名画がドイツ本国へ鉄道で運び出されようとしていた!
美術館館長からの依頼でレジスタンス組織は、フランス国鉄鉄道員達へ妨害工作(サボタージュ)を指示する。
鉄道運行係のラビッシュ(バート・ランカスター)をリーダーに鉄道員達の命を掛けた妨害工作が始まるが、ナチスの輸送担当ヴァルトハイム大佐の執拗とも言える執念に、仲間達は一人二人と倒れていく。
果たして名画はドイツへ運ばれてしまうのか⁈

鉄道を舞台にしたレジスタンス映画だが、列車の遅延工作で蒸気機関車に細工をして故障させたり、レールのポイント切り替えミスで脱線させたり、無人機関車の暴走で列車を止めたりと、あらゆる手段で妨害工作が行われるが、必ずナチスの報復で鉄道員や市民が殺されて行く。
ドイツへ向かう列車をレジスタンスの組織力で駅名を偽装しドイツから離れる路線へ誘導するトリックは興味深い。

フランス国鉄鉄道員が主役だがアメリカ作品。フランス作品では古くはルネ・クレマン監督の「鉄路の闘い」(1946年)が鉄道員達のレジスタンス活動が描かれている。本作品はレジスタンスの列車転覆や事故、線路爆破など派手な描写が多い。

バート・ランカスターが主役ラビッシュ役、フランス女優ジャンヌ・モローが、ナチスに追われる彼を匿うホテルを営む未亡人役として出演し、出番は少ないながら、夫をナチスに殺された役柄を好演している。

スルメ作品
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