大列車作戦の作品情報・感想・評価・動画配信

「大列車作戦」に投稿された感想・評価

mh

mhの感想・評価

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パリ解放間近の頃、ナチスドイツに盗まれそうになるフランスの至宝(主に印象派の絵画)を大きな犠牲を払ってでも止めるレジスタンスたちの話。
史実に基づいたほうは「ミケランジェロプロジェクト」とかで、こっちは一目瞭然のエンターテイメント作品。
機関車を使った大迫力のアクションが売りで、これが実際、めちゃすごい。
こちらに向かってくる列車のあとから爆撃されてたり、走っている機関車に飛び乗ったり、蹴落とされたり、実際に機関車を脱線させるのだけでも三回はやってる。装甲機関車のかっこよさがやばかった。
特撮ゼロで、全部実写なのやばい。
脱線した機関車を線路からどかせたり、レールを直したりする様子も、けっこう詳しく写してくれる。
どう考えても制作スタッフに鉄がいる。
ストーリーの転がりがよく、ちょっとありえん展開でも力技でねじ伏せてく感じがいいね。
絵の価値をわかっているナチス親衛隊と、絵の価値がわからないレジスタンス分子の対峙がまたいいんだ、これが。
ナチスドイツ的に印象派の絵画は「退廃芸術」として排除対象だったのだけど、序盤にそのあたりのこともフォローしてあった。芸術的価値はないのに取ってあったみたいなロジック。
史実を踏まえたうえで、ここまで創作するのがいいよね。
面白かった!
鉄ヲタで無くてもCG無しの直球SLの迫力に圧倒される戦争アクションの秀作。モノクロ画面の質感と丁寧なディテール描写、渋い老齢時も良いが若き泥だらけのB・ランカスターも素敵。
列車の力強さと速度で物語と緊張感を悪夢のように牽引し持続させるエンタメの見本のような作品でとても面白かった。最後の死体と絵画(の入った箱)を交互に映すの凄い。
desperadoi

desperadoiの感想・評価

5.0
列車も人も動く動く!言葉にしてしまうとこんな単純だけれども、それらが画面から飛び出さんばかりのダイナミックな演出に興奮しっぱなし。実物を使ったアクションならではの迫力もあるが、構図やカメラワークが秀逸で今観ても全く色褪せていない。動くキャラクターをロングショットかつ長回しで捉えたシーンの気持ち良いことと言ったら!64年の時点でこんな神懸かり的なアクション映画を撮ってしまうなんて、フランケンハイマー恐るべし。
DVD鑑賞
1964年アメリカ・白黒作品

舞台は第二次世界大戦末期の1944年8月ナチスドイツ占領下のフランス・パリ。
連合軍は着々とパリに迫っており解放間近。
ジュド・ポーム美術館からフランス国家の宝とも言える多数の名画がドイツ本国へ鉄道で運び出されようとしていた!
美術館館長からの依頼でレジスタンス組織は、フランス国鉄鉄道員達へ妨害工作(サボタージュ)を指示する。
鉄道運行係のラビッシュ(バート・ランカスター)をリーダーに鉄道員達の命を掛けた妨害工作が始まるが、ナチスの輸送担当ヴァルトハイム大佐の執拗とも言える執念に、仲間達は一人二人と倒れていく。
果たして名画はドイツへ運ばれてしまうのか⁈

鉄道を舞台にしたレジスタンス映画だが、列車の遅延工作で蒸気機関車に細工をして故障させたり、レールのポイント切り替えミスで脱線させたり、無人機関車の暴走で列車を止めたりと、あらゆる手段で妨害工作が行われるが、必ずナチスの報復で鉄道員や市民が殺されて行く。
ドイツへ向かう列車をレジスタンスの組織力で駅名を偽装しドイツから離れる路線へ誘導するトリックは興味深い。

フランス国鉄鉄道員が主役だがアメリカ作品。フランス作品では古くはルネ・クレマン監督の「鉄路の闘い」(1946年)が鉄道員達のレジスタンス活動が描かれている。本作品はレジスタンスの列車転覆や事故、線路爆破など派手な描写が多い。

バート・ランカスターが主役ラビッシュ役、フランス女優ジャンヌ・モローが、ナチスに追われる彼を匿うホテルを営む未亡人役として出演し、出番は少ないながら、夫をナチスに殺された役柄を好演している。
s

sの感想・評価

3.8
硬貨やトンカチでルノアールを守る
フランス語で聞きたかったな

こんな所にもモロー様
tpmasa

tpmasaの感想・評価

3.5
あの大佐も美の信奉者だったのかな...その意味では共感できる
♪ どんなに遠くへ行ったって、
  足がぺたりとくっついている。
  君の嫌いなこの土地と、
  そこだって地続きだ。

これは60年代の隠れた超大作ですね。
何しろ、機関車がドカーンと脱線したり、空爆でボカーンと爆発したり…実車を使っているからスゴイ迫力なのです。どれだけ壊せば気が済むのでしょうか。

物語としては「占領下のフランス。敗走間近のナチスドイツは接収した絵画を本国に運ぼうとするが、レジスタンスが命懸けで阻止するのだった…」という展開。

だから、根底に流れているのは“執念”なのです。表層では屈したようでも魂は売り渡さない…そんなフランス人の気概が詰まっているのです。

何よりも格好良いのが阿吽の呼吸。
誰もが“為すべきこと”を理解しているから、言葉を使わずとも連携できるわけで。それが比類なき速度を物語に与えているのです。

また、製作者が鉄道好きなのか、細部まで拘っているのは見事の一言。運転する場面は当然のこと、車両を連結する場面やレールの着脱場面など、地味に思える作業まで手を抜きません。

ただ、ぶっちゃけた話。
その“鉄ちゃん”としての拘りのほうが印象深く、物語よりも前面に出ていたのは微妙なところ。やはり“鉄ちゃん”の熱さは万国共通なのですね。

だから、綺麗な女優さんもオマケに過ぎず。
『死刑台のエレベーター』で魅せたジャンヌ・モローが出ていても、物語全体で見たら浮いていました。やはり“鉄道”は漢の世界なのでしょう。渋いなあ。

まあ、そんなわけで。
人間は脇役、主役は機関車…という物語。
ズガーンでドカーンでバッカーンですからね(語彙力…)。欧州の鉄道に興味がある向きは必見だと思います。

最後に余談として。
本作を鑑賞して『鉄道王』というソフトを思い出しました。不動産売買は出来ませんが、欧州の鉄道路線を売買して1位を目指す…というボードゲーム。あの『桃太郎電鉄』の原型かもしれません。面白かったなあ。
ジョン・フランケンハイマー監督作品。
1944年終戦間近のナチスドイツ占領下フランスのパリ。ジュ・ド・ポーム国立美術館では、ルノワール、ピカソ等の名画が保管されていた。美術品愛好家のドイツ将校ヴァルトハイムの計らいで燃やされず保管されていたが、終戦間近ということで、列車でドイツまで名画が運び出されようとする。バート・ランカスター演じるフランス国鉄鉄道員ラビッシュは、連合軍が進攻するまで、ドイツまで運び出すのを阻止しようとするが・・・という話。

画面奥の方まで兵士や列車がいて動いている画がいい。巨大な列車が走ったり、脱線するのをカメラが間近で捕らえていて迫力がすごい。夜中に走る蒸気機関の白い煙が闇夜を突っ切っていく。
サスペンス感を演出するための時計へのクローズアップも良かった。全体的にカメラワークがするする進んでいい。

主役のバート・ランカスターの体を張ったアクション。梯子の高速下り、走る列車への飛び乗り等すごかった。さすが元空中ブランコ乗り。
りっく

りっくの感想・評価

5.0
絵画をドイツまで恙無く運んでいるように見せかけるという太い主軸を、ど迫力の蒸気機関車がパワフルに走り抜けるという物語の太い幹。鉄の塊が汽笛を鳴らして走り抜ける画の力強さと横移動の心地よさと、時折挟みこまれる縦構図のアクションが素晴らしい。

そこに一難去ってまた一難降りかかり続けるというスリリングな展開、ドイツ支配下のフランスに味方が雪崩れ込んでくるであろうというカウントダウン要素、敵味方それぞれの組織の人間としての苦悩と虚無感、そして男と男の一対一の闘争と、機関車が疾走すればするだけ面白さが雪だるま式に加速し大きくなっていくというエンターテイメントの極みのような映画。