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霊魂の不滅のadeamのレビュー・感想・評価

霊魂の不滅(1920年製作の映画)
3.0
スウェーデン映画の父と呼ばれるシェストレムの代表作であり、サイレント期の北欧映画の最高傑作と名高いオカルティックなドラマ。
人も自分も愛してこなかった男が死神と同行する羽目になり、自分を愛してくれていた人と自分が愛していた人の死に際に立ち会わされることで改心するまでの物語です。
ストーリーテリングは冗長ですし、主人公の改心に時すでに遅しと厳しい現実を突き付ける戒めの結末を期待すると、甘く感傷的なラストに拍子抜けしますが、シスターのような監督の無償の愛と赦しを感じることはできました。
フラッシュバックを多用した構成と多重露光を駆使した幻想的な映像は素晴らしく、映画創成期における最重要作品の一つとされるのも納得でした。
「シャイニング」の名シーンの元ネタとも思える斧で扉を破る場面の緊迫感もワクワクしました。
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