YUKI

マンデラの名もなき看守のYUKIのネタバレレビュー・内容・結末

マンデラの名もなき看守(2007年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

マンデラ自身、暴力的な時期もあった中で獄中での振る舞い、決意と信念を貫く姿は圧巻。
白人に対する憎しみが蔓延っていた時代に怒りをぶつけることなく、目の前の一、白人の看守に対しても人間として振る舞い、気遣い、Mrグレゴリーと名前を呼んでいた姿、黙々と警務作業をする寡黙な姿は非常に印象的だった
(蛇足ではあるが、相手の名前を呼ぶことは人間関係を良好にすることの第一歩だと思う)

また、本作ではマンデラの看守を務めた白人の青年の心情に焦点が当てられており、これを通してマンデラの偉大な魂が浮き彫りになる絶妙な構成だった。
マンデラ担当の看守はマンデラの母語であるコサ語を話せて、幼少期に黒人との親交があった生い立ちや、家族との葛藤、そして息子を亡くした悲しみからマンデラに哀悼の言葉をもらって、いよいよ心から人間として繋がったラストシーンは素晴らしかった。
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