Youtuki

サガン -悲しみよ こんにちは-のYoutukiのレビュー・感想・評価

3.0
孤独という「病気」の持ち主はフランソワーズ・サガンだよって話。

小柄で頭の回転が速く実家も裕福。人と会話をするときは髪の毛をいじり口をとがらせ常に猫背。ギャンブルと酒と薬が好きでパーテイ三昧。
正直、こんな「女性」は見たことないです。今までいろんな人の伝記的映画を見てきたけど、内容はまんま男性の話のよう。

サガンの本はどれも読んだことありません。この人自体知らなかったけどヴォーグ編集長と付き合っていたのにはビックリ。しかも、調べたら車で暴走していたころにカポーティともつるんでたとか。
子供を産んだのは家のため。だけれど結果子供に見捨てられ夫はホモに走りそれでもとりまきと一緒に生活。そして自らもバイセクシャルとなって・・・すごい人生。
彼女は生きる孤独のような人だなぁと思いました。孤独を背負って生きている。しかも自ら望んで。そんな人。人生が混乱を極めれば極めるほど作家としてはネタ豊富で素晴らしき作家人生を歩むかと思えばそうでもない所がまた不器用なサガンっぽいというか。

サガンは子供のよう。自分の思うどおりにいかないとイライラ鬱々としてる。感性も子供のままだから人より鋭い描写を描ける。まったくもって長所と短所が紙一重な人。自らの行動についても反省しない、周りの意見を聞かない子供だからまったく成長できない。18歳で300億円以上という印税を得てしまったサガン。父親は娘に甘く「全部使い切っちまえガハハ」と言い切るバカ者。もう人生の歯止めが利きません。そのせいで映画も終始金に追われる”バカ者サガン”を鬱々と描いています。

しかしサガンのしぐさがどうにもチャーミングで、本と伝記を読んでみようと思いました。とくに彼女の「取り巻き連中
」について書いてあれば読んでみたい。
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