たわらさん

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリーのたわらさんのレビュー・感想・評価

4.2
物語は一部の医大と附属病院で展開されているが、この問題は実社会に置き換えることもできる。我々は何かしらの病を患っている。事象一般には原像と影像がするように、必ず影の部分が存在する。その目には判別しにくい本質の部分を見抜くことをパッチ・アダムスは教えてくれた。また、システムやマニュアルに支配されずに多様性の価値を提示した。

ただミクロ的に考えると浮き彫りになる粗が生じる。医師は適切な治療を行うための責任の証明として医師免許を持っており、心的距離感との両立を必要とするべきである。アダムスは片方のみ有する(成績優秀でおさめるのは粗悪)ことの問題を扱わないのは不誠実である。最後の女性の死により触れられるべきアダムスの問題を解決に至っていない。

✔️総括
盛大過ぎるBGMやラストの拍手シーンなんかはやりすぎなくらいでエンタメ的で嫌いでは無い。印象的なのは、人と向き合うのに名前で呼ぶなど。結構単純なことなんですが出来ていなかったり。
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