ホロコーストを直接的に描いた『シンドラー』や『縞模様のパジャマの少年』とは対極をなすくらいに収容外かつ間接的に描写されてる。善悪の観念はそもそも認知してなければ生まれないものであり、関心領域外にいる者>>続きを読む
最初のナレーションがダサすぎる…。睡眠薬・洗脳薬とかそんな万能じゃないと思いますよ…。犬神家と容疑者Xの献身は偉大だったんだな、と。
2025.06.17
この世界は元々死んでいて、その中で刺激を求めて暴動を起こす者、その中でもなお再生を求める者。ケレン味に溢れていても気持ち悪さが伝播する大衆エンタメ作品であり、徹底されたガジェットや世界観に魅了される。
人の矜持と脆さというものが舞台の上で、映像をもってしっかりと示してくれた。ちょっと吉沢亮と横浜流星は凄すぎますね…。
「どこ見てんだよ」
この言葉に本作は表している気がする。常人には理解し難い境地>>続きを読む
無理矢理メッセージ性を込めようとして首脳陣を絡ませようとするため、最終章?にして雰囲気の異なるM:I。90分に収められる物語をたらたらやるもんだから、いつもより痛快さに欠けた本作はかったるく感じてしま>>続きを読む
いつものM:I。実写コナン映画と同じで、たまに見ると楽しいですね。カーチェイスや爆弾処理・列車爆破など既視感のあるシチュエーションでも、新しい見せ方やアクションを試みているのは好感が持てます。
『サマーウォーズ』や『竜とそばかすの姫』で見たようなフィクションが現実に存在したことに驚いた。人の繋がりは対面することだけで見出されるものではなく、インターネットでの繋がりが人に大きく影響することも改>>続きを読む
カラッとしたエンタメ作品として『トワイライトウォリアーズ』がまだ記憶に新しかったため、本作は少し薄味に感じてしまった。情報を展開されるのだが面白みに欠ける前半部分。こんなこともできるのか、という水中ア>>続きを読む
冒頭からギクシャクした空間作りが上手く、不意としたお義母さんの言葉に虚をつかれる一連のシークエンスが素晴らしい。他者貢献に惹かれた敬太と、他者貢献でしか生を感じれない沙子、矢印が一方通行なんですよね。>>続きを読む
昔懐かしき日曜劇場洋画感。敵と常にコミュニケーション取るのは新鮮であ。定期的に説教しにきて笑っちゃいますね。通話しながら手荷物検査をしつつ、空港内から犯人を探そうとするシーンには視聴者もシチュエーショ>>続きを読む
社会派ヒューマンドラマを謳うにしては、ファンタジーすぎる事件(無能にさせられた警察)と脱獄逃走劇。整合性より人間ドラマをメインに置いたとしても、RTAのような職場移動で横浜流星の人柄も見えなかったかな>>続きを読む
誰であっても仲違いを望む人はいない。我々の住む世界で"やり直し"はないので、「やり直したかった…」とならないように気持ちの持ち様で物事は少しでも好転する様に思える。普遍的な異性間のやり取りであるため、>>続きを読む
細い路地・高低差のある九龍城で繰り広げられる即席の武器・多種多様な戦法は新体験アクションである。タバコや一部メタファーなど魅せる絵作りとキャラ立ちは『RRR』や『マッドマックス』などを想起させる。勿論>>続きを読む
戦争描写のない反戦映画。
一種の物理学の終着地点は大量破壊兵器の原爆ともいえよう。核兵器による抑止力で成り立った世界の均衡はとても寂しい。物理学と人の可能性を信じたノーランだからこそ、インターステラー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
入る劇場、間違えたのかもと思った。
先行上映と謳っているが、TV放送しないであろう前半部分を秘匿情報として公開までする企画が凄まじい。2025年になって宇宙世紀のifと新作を手掛けることが可能になった>>続きを読む
幾つになっても自分自身のことは分からなかったりする。小説に自我を投影させる著者、キャラクターのモデル、と何か自分を探す手掛かりになるではないか、と市川茂巳は他者の世界に覗き込んでいく。自分には無い視点>>続きを読む
判決の討論をメインに据える構成は『12人の怒れる男たち』を彷彿とさせる。墓参りなど自分が限りなく出来る行いで善人の証明をし得ることは正義といえるのだろうか。神様への言い訳をたくさん並べるが、その十字架>>続きを読む
クリスマス休暇で学校に残った3人は本来の役職から外れたからこそ信頼を築いていったのだろう。アメリカの方が休暇を家族や友人と過ごすことに対する共通認識が強いからこそ、孤独感がより一層際立つ。各々の抱える>>続きを読む
東京という街は日々変化しながらも、資本主義から隔離されたような何気ない日々を堪能している平山。ただ、公共や下町に対する依存性は高く、どこか行き過ぎた信仰は人間みを感じさせない。
また、効率的な巡回、写>>続きを読む
銃声や光弾が日常と化した世界でジャーナリストのロードムービーでポリティカルものの中では相当観やすく、観客動員数へと繋がったと思う。どちらか(誰か)に寄ることもせず、常に漂う違和感がラストまで繋がり、本>>続きを読む
モラトリアムの終わりと呼ぶには生易しいほどの自己同一性を問う前半は一種のホラーだ。地続きに生きる私たちも"舞台の上"であり、喜劇と未知を詰め込んだレヴューはこの世界そのものだ。
アニメシリーズ 10-18話
前章からの期待値が高かったため、どうしても満足度が下がる後章。
・日常パートは前章で充分に描いているため、タケコプターによるカタルシスで前章に軍牌が上がる。
・ポスト>>続きを読む
アニメシリーズ 1-9話
未確認発行物体が常在した軍事シミュレーションと、若人の日常が交互に描かれていくことで、それぞれの異質性が増している。そんな非日常が日常の一部へと融和していきつつも、終末とい>>続きを読む
移ろいゆく人生の面白さ。脚本家が変わるオムニバスであるから、まさしく様々なベンチが覗ける。
街と人が変わりゆく中で最期に残っているのは感傷かもしれない。そこに含まれる人の機微こそ、歩んできた証である>>続きを読む
頂上決戦とシャボンディの麦わら一味の裏側にあったピースたちの物語。画で見せる生い立ちと、ジグゾーパズルが完成する演出の妙、これらが短編に収まっていて素晴らしい。メタ的ではありますが、ここまで歴史のある>>続きを読む
マルチバース作品の終着地点のような作品のように思える。人間万事塞翁が馬があるのが人生ですが、辿り着く先は必ず幸であるのでしょう。現段階の地点から軽く振り返ってみると、不幸と幸が巡り合っていますよね。
20前後の少年少女によるコミュニケーションが一番加害性が含んでいるのかもしれない。感受性も養われてきているため、一番傷付いて、傷付く。何もノリや一般性を合わせる必要はないし、取り止めのない言葉で優しく>>続きを読む
タイムスリップしてきた過去の人を小馬鹿にする感じではなく、現代とのギャップはありつつも今と過去の価値をそれぞれ引き出す哀愁に富んだ作品だった。どの時代も直向きに生きてきた人間がいるのは変わらず、一種の>>続きを読む
実写化だから原作より濃く映るローカル感。五反田でライブをする!と言って実際に行ったロケ地は乗り換え線の無い大森駅…。ローカル!
そんな誰も目を向けないかもしれない小さなコミュニティの中で生まれる慈愛>>続きを読む
法と自由の共存、次世代への負担、社会階層を体現したSFといった興味深い要素が散りばめられているものの、描き方が極端であるためカタルシスが生まれない。ここまで振り切らないと社会性を含んだテーマが伝わらな>>続きを読む
世界大戦中に降り立ったF4。大体的なヒーローものではなく、軸はあくまでナチスに寄っているので彼らの所業が垣間見えるのは興味深い。少し画面が明るいけど。デルトロ作品っぽい怪奇さは本作の味。
不思議な少女や天候などの違和感を散りばめて、ノベルゲームのようにマップとキャラを旋回していくのはワクワクする。SF設定が興味深いだけに、勝手に期待値を上げてしまって中盤辺りからは拍子抜けしてしまった。>>続きを読む
インディーズ作品だと思っていた本シリーズに池松壮亮が参戦したことで、緊張感が増したと同時に内輪向けの作品から映画として引き締まったように思える。役者としても越えるべき存在として描いてたようにも思える。>>続きを読む
真実を構築する中で、印象や状況証拠から"それっぽい物語"を作り上げているだけであり、本当の事実を追っているのは誰もいないのかもしれない。信じたいものが事実であり、真相には辿り着かずに裁判は決着するのは>>続きを読む
義務教育の外に存在する少女、エゴが際立つ警察官、身勝手な母親、目を背けたくなるDV描写といった一挙手一投足がリアルであり、それらを表現した役者と監督の手腕は見事。与え与えられる互助関係の慈しみと人の心>>続きを読む