コブラ改めキットラトゥーラ

クリムゾン・リバーのコブラ改めキットラトゥーラのネタバレレビュー・内容・結末

クリムゾン・リバー(2000年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます






この前ダラダラとAmazonを眺めていると驚くべき情報を発見!
個人的“見た事あるのにどんな内容だったかなかなか思い出せない映画”ランキング第一位に堂々とランクインし続けている「クリムゾン・リバー」が今頃Blu-rayとなって発売されてるではないですか!!


なので本来ならば前回のレビューで予告した通り、夏の特別企画“夏だ!海だ!アクションだ!戦う夏のアクション映画カーニバル15連発!”の第1弾「ステルスvsステルス/エグゼクティブコマンド」のレビューをお送りする予定でしたが急遽予定を変更して“(祝)クリムゾンリバーいつの間にかBlu-ray化してたよスペシャル”と題して「クリムゾン・リバー」のレビューをお送り致します。




内容を覚えていない方の為の「クリムゾン・リバー」のあらすじ


フランスのド田舎の町ゲルノンで5時間に渡って拷問された挙げ句両手を切断し目ん玉くり抜かれたえげつないグログロ死体が発見されパリ市警から派遣されたパリの杉下右京ことニーマンス警部がタバコをくわえてふてぶてしく事件現場にやって来た。
令状無しでドアをブチ破って不法侵入しまくりの都会流捜査の結果ある容疑者にたどり着いたニーマンス警部。

その頃ゲルノンの隣町では20年前に事故死したある少女の墓が何者かに荒らされる事件起き地元警察の亀山薫ことマックス警部補が押収したコカインを吸ってハイになりながら現場にいたチンピラ達と回し蹴りが飛び交う無駄にハイレベルな格闘戦の末、有力な容疑者の情報を入手。そこで全然初対面のニーマンス警部と偶然合流しパッと見無関係に見える猟奇殺人事件と少女の墓荒らし事件は実は繋がっていた事が発覚!事件の裏には街の権力者たちが何年もひたすら隠し続けてきた恐るべき陰謀が関わっていた……的なストーリー。




人気作家ジャン=クリストフ・グランジェの大ベストセラー小説の映画化した作品で、主人公ニーマンス警部役には金さえ積めば鬼武者からドラえもんまで演じてくれるみんな大好きジャン・レノ。
相棒のマックス警部補役には映画「ジェヴォーダンの獣」でBLEACHに登場する蛇尾丸みたいな刀をブンブン振り回していたフランスの阿散井恋次ことヴァンサン・カッセル。
監督は「アメリ」で本編のほぼ8割方ずーっとアメリにストーキングされてた写真収集が趣味の変なお兄さんを演じていたマチュー・カソヴィッツ。

一体どこに力を注いでんだ?と言いたくなるくらい精巧に作り込まれたリアルな遺体や、必要か必要ないかで言うと全く必要のないストリートファイターみたいな格闘アクションや唐突に始まる夜間カーチェイスに謎解きミステリーのセオリーを覆す真犯人の正体、そして雪崩(笑)
「面白かったらなんでもいい」精神でベストセラー小説の原作を元にした脚本に更に小麦粉と卵にパン粉をまぶして油で揚げたら、パリ市警きってのスーパーパリジャン鬼刑事と田舎の体育会系刑事がタッグを組んで連続猟奇殺人犯を銃を持って追いかける“あぶない相棒”こと映画「クリムゾン・リバー」の出来上がりだ!(>∀<●)ノ


しかし本作の一番の見どころはやはりジャン・レノ演じるニーマンス警部のキャラでしょう。
ドアを蹴破りながらのオラオラ捜査を行うヤンチャ刑事と見せかけて実は“犬恐怖症”で犬と目が合うとその場で一時停止してしまうニーマンス警部。

男性の意外な一面を見て「カッコいい!」じゃなく何故か「カワイイ♡♡」とか言い出す女子の言動に未だ理解出来ないポテトボーイな僕なんですが、あんだけアグレッシブに銃撃ちまくってたのに犬っコロを見た途端放心状態になってしまうニーマンスのオラキャラから犬ダメキャラへのギャップ具合を見て思わず「カ…カワイイ♡♡」と気付いたら声を上げてトキメいていましたよ(//∀//)……おっさん相手に。


……あれ?何でこんなおっさんにときめいているんだ俺は?

そうか!これが“ギャップ萌え”というヤツなのですな!


【ギャップ萌え】とは…?
あまり印象が良くなかった相手の意外な一面を垣間見た事によって普段の印象から急にガラリと好印象に変わる別名“ゲインロス効果”とも呼ばれる心理効果である。



よく考えてみたら僕もギャップ萌えエピソードがありまして、

そう、あれはまだ女子とマトモに会話も出来ない童貞真っ盛りだった中学生の頃。
その当時の僕はサモ・ハン・キンポーのような髪型をしてたせいか童貞で普段クラスの女子からは空気若しくは酸素にしか見られていない“エアクラスメイト”だったんですが、学校の郊外学習で関西サイクルスポーツセンターに行った時クラスの男子と女子が3人ずつグループを組んで一緒にカレーを作る事になりまして。
実はこの頃の僕は童貞には変わりないんですが死んだじいちゃんに野菜や肉を切る時の包丁の扱い方を小学生の時から教えられていて簡単な料理なら大体は作れる料理スキルを身に付けた意外にもクッキングボーイだったんですよ!……チェリーボーイでしたけど。
包丁の扱いに慣れていない女子の前でハイスピードでジャガイモやニンジンを捌く僕の姿を見て、女子メンバーの口から普段なら絶対に有り得ない台詞が一斉に飛び掛かってきました。



「ヤバイ!」
「すごーい!」
「切るの早い~」
「〇〇君、意外~!」
「どうやったらそんなに上手に切れるの~?おしえてよ」








キ…キ…キタ━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
春が!遂に俺にもスプリングが到来か!!センテンススプリング!
これが“ギャップ萌え”(ゲインロス効果)というやつなのかっ!!!



いつもは親が選んだダサい服を着た童貞のサモ・ハン・キンポーという負の要素の集合体に見られていたのが、実は“食戟のソーマ”並みの料理力が備わっていたと知られた瞬間女子たちの中でサモハンから「あ、サイクロンZの頃のユン・ピョウ♡」と思われる奇跡のギャップ萌えフィーバーを引き起こし、僕は玉ねぎを切りながらユンピョウに出世した自分に感動し過ぎて思わず涙を流しそうになってました…。



い、生きてて良かったぁ~。゚(。ノωヽ。)゚。じいちゃんありがとうぉ~(涙)



……しかし、それまで女子という生き物とロクに会話をした事がなかったチェリーボーイ歴14年の僕は野菜は捌けても女子の声援は捌けず、せっかく女子の前で株を上げてユンピョウにまで一気に昇進したのにそのままシカトをブッこいてしまったため次の日サモハンに元通りですよ。
人生に1度あるか無いかの大当り必至の激アツリーチを土壇場でド派手に外してしまいまさかの“ギャップ萎え”効果という大事故を引き起こしてチャンピオン鷹からデブゴンに格下げですよ(-_-;)俺のスプリングがぁぁぁぁ!!


実はですね、この数年後に友達数人と地元のライブハウスに行ってですねそこでたまたま知り合った同い年の女子グループの子たちと仲良くなって再びスプリング到来のチャンスが回って来たのに俺はそこでとんでもない失態をやらか…ってバカ野郎クリムゾン・リバーーーーっ!!!!

とっくに封印した辛い過去をこんなトコでペラペラ喋らせやがってぇぇーーっ!!ヽ#`3´)/


「ヴァンヘルシング」や「エクスタミネーター」に5,0点満点を付けてるくらい仏レベルで優しい俺だが、決して誰にも知られてはいけない俺の過去をジャン・レノのギャップ萌え設定を使ってほじくり返した重い罪によりクリムゾン・リバー、お前のスコアは………3,5点!!