オーウェン

孤高のメスのオーウェンのレビュー・感想・評価

孤高のメス(2010年製作の映画)
3.5
田舎のさざみな市民病院にやって来た外科医当麻鉄彦。
急遽起きた事故にも初日から対応し、完璧な手術を施す。
その誠実ぶりに信頼もあがっていくが、ある日市長が肝硬変で倒れる。
救うには脳死の判定を受けた患者の肝臓を移植すること。しかしこれは法律では認められていない行為。

現在でもそうだが脳死の判定はそう簡単にはいかない。
脳が死んでも肉体自体は正常な状態。まだ意識を取り戻す可能性もある。
そんな中で肝臓を取り出すのだから相当な決断が要求される。

医者なら患者を救出するのは当然の権利。しかし法を犯してまで実践するか。
モラルの境界線を軽々と越えていく部分には若干の焦りがないわけではない。

それでも堤真一はじめ役者は誠実に演じており、手術シーンにもうそ臭さはない。
欲を言えばもう少し各人の人物像を描写してほしいところ。
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