まさお

キングコング対ゴジラのまさおのレビュー・感想・評価

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)
3.8
世紀の対決。
エンタメ性に振り切り、怪獣プロレスの文化を根付かせた快作。
底抜けに明るい雰囲気がクセになる。怪獣から逃げる描写でさえどことなくお祭りムードが漂い、悲壮感なんて言葉はこの映画の中には存在しない。
大きな苦労を伴いながらも、日本が前に前に進もうとしている時代の勢いが感じられて良い。不況しか知らない世代にとっては憧れの雰囲気である。

2大スター怪獣は愛嬌たっぷりで、はっきり言って可愛い。ゴジラは機嫌の悪い不良番長のようだし、キングコングは着ぐるみになって少し不気味だが、両手を上げて走ってくる姿は凄くアホっぽい。あの荘厳さや禁忌感はどこへやらという感じだが、これはこれでチャーミングだし、凄く愛せる。

個人的に怪獣映画の人間パートは防衛隊の描写含めて苦手な事が多いのだが
本作は別。有島一郎演じる多胡部長が大変魅力的キャラクターになっていて、2大怪獣並みの存在感が楽しい。

2020年のゴジラVSキングコングが楽しみでならない。
まさお

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