怪獣プロレスという言葉があるけど、今作ほどそれが適切な映画はないでしょう。
日米モンスター対決。お互い見せ場があり、かつドロー決着。Ｇ馬場とハーリーレイスのNWAタイトル戦か⁈
ストーリーは基本的にオリジナルのキングコングにのっとってる。浜美枝がコングの手の中に捉えられる。お約束も見事にこなす。これも完全にプロレス。
シリーズものの宿命として、作品ごとにオリジナルのメッセージ性や先進性は無くなっていくし、キンゴジも例外では無いと思う。だがカラー作品となり、ファミリー向けになったゴジラは、戦後の暗さを払拭する時代に合った映画に進化した、と言えるのでは。その意味でも高島忠夫らのキャスティングも作品の華やかさに一役買ってる。
それにしてもキンゴジの格好良いこと。正面からみるとブサイクだけど、横顔の凛々しさ、下半身にボリュームがあり重量感あるキグルミはモスゴジに並ぶ美しい造形だ。
