セルジロベルト

地獄に堕ちた勇者どものセルジロベルトのレビュー・感想・評価

地獄に堕ちた勇者ども(1969年製作の映画)
4.7
これぞデカダンス
上流階級の文化や、アルコール、麻薬に囲まれる人々、その顔には生気が宿らず美しさだけが浮いてくる


ナチスの禍々しい軍隊の赤を華麗で濃密な映像芸術に昇華させるヴィスコンティの手腕が見事

とんでもない感覚に目を白黒させられる回数がヴィスコンティとフェリーニの作品では多すぎる。

いつも通りの豪華絢爛なセット
突撃隊の乱痴気騒ぎ
官能的な肉体美
それを観客に全てを見せつけることをしない粋なカメラ

激情型の展開がお得意のズームアップにキッチリとハマってた

ヘルムートバーガーがドラッグクイーンに扮して唄うシーンは強烈だった