りーちゃん

旅するジーンズと16歳の夏のりーちゃんのレビュー・感想・評価

旅するジーンズと16歳の夏(2005年製作の映画)
3.8
私、こんななりにキッカリ歳だけとってくから、人生ってスゴイ。取り立てスゴイ。
キッカリっていうか、ちょっと早くない?私だけ早くない?トイチでとってない?

そんなこんなで円熟味もだいぶ増したので、そろそろこの悲しみの大地に何かあるかもしれないと、今日生まれて初めて第二の肌と言われて名高いヌーディージーンズのGRIM TIMて綿100の良いジーンズを買ちゃったわけです。
ジーンズ大好きな旦那が着てるのに憧れて、頑張っていい色落ちさせるぞーーって意気込みながら、試着室で25インチのスボン上げた瞬間、はじめて自分を受け入れるティムの頑なさに気づき、息が止まるほど動揺しました。

うわ、キッツ!!!!!!!

そりゃもぉ、「カカロットーー!」くらいの勢いで思ったんですけど、驚きすぎて一切声が出なくてね。
しかも、もう店員、外で待ってる。付いてきてくれた旦那とカーテン越しに待ってるわけですよ。
試着室の内側、一瞬で崖っぷちだから。
飛べない豚はただの豚つってすんげぇピョンピョン跳ねて成長してきたケツ押し込んだから。


で、この映画。
16歳になる4人の少女は、母親同士がマタニティ教室で一緒になって以来の大親友。彼女らはこの夏、初めて離れ離れでひと夏を過ごすことに。ある日体型のまったく違う4人にフィットする不思議なジーンズをお店で見つける。彼女らは早速入手すると、一人1週間の期限を設け、まわし穿きするルールを定めて‥。
という設定で、4人の少女の一夏の物語をそれぞれ追いかける「ジーンズ」は、全員のお尻にフィットするというだけで、それ自体は特別何かファンタジックな奇跡を起こすわけでもなく、4人の間を行ったり来たりしながら物語を進行させるキーワードになってる感じでした。

前からジーンズ買うことになってたから旦那がモチベーション上げの為の演出で借りてきてくれたんです。16歳の4人の夏休みを追うという、ある意味オムニバス映画。
てっきりLIFEみたいな映画で、世界を旅して色落ちに賭けた素敵女子!みたいなストーリーを想像してました。

やっぱり夏っていうのは特別なんだぁ、どこにも行かなかったから、とか、友達がいないから、とかそんなことで夏休みはつまらないものになるのではなくて、つまらなくても夏休みは夏休み、特別なものだったなぁって、これを観て自分の夏休みを思い出しました。

社会人となった今では夏休みなんて関係ないけど、夏休み始まってもなんもしないでいるような、学生の女の子に見て欲しい作品でした。

ただ、一つ一つのストーリーがちょっと消化不良な印象を受けるかな。とか思ったら、コレ原作がなかなか長い小説みたいで、それを2時間にまとめるのは難しいのでしょうね。

外国で恋愛をするブリジットとリーナの二人だけど、これが説明不足。特にブリジットは男好きな女のような見え方をしていて、心に傷を追っているという背景が見えにくくなっていました。

一方でアンバー・タンブリン演じるリビーの方は、話が上手く出来ていて、一瞬泣きそうになるシーンもありました。
これは彼女の演技のせいかも知れないけど素晴らしかった。
中途半端になるならリビーとカーメンの国内組に絞ってもよかったかもしれない‥それぐらい国内に残った方のストーリーの出来がよかったです。

結局この映画はアンバー・タンブリンでもっていた印象です。

そんなこんなで、私もこんなジーンズ欲しいわー