Soseki

悲しみは空の彼方にのSosekiのレビュー・感想・評価

悲しみは空の彼方に(1959年製作の映画)
4.0
仕事命のシングルマザーと、愛情深く献身的なシングルマザーを対比しつつ、二人の友情を描くだけなら割と普通のイイ話。
ところが、これに白人と黒人というもう一つの対比ポイントが加わって、見応えのある作品となっていた。

特にアニーの娘サラジェーンのエピソードは印象的。母は黒人、父は白人で、外見は白人で通用するが、黒人にカテゴライズされる、その生き辛さ。原題は「模倣の人生」(同名の映画のリメイクでもある)だから、黒人であることに誇りを持てず、白人になろうともがく彼女が真の主人公なのかも。

舞台は1947年から10年間の米国ニューヨーク。
「分離すれども平等」の時代で、学校は人種別、異人種間の結婚が禁止の州もあった。
ちなみに日本人もcoloredだから差別される側。為念。
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