こんぽた

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者のこんぽたのレビュー・感想・評価

3.7
2004年当時放映されたアニメの完結作にあたる作品。
さすがに初見でこれを観るには到底説明不足ではあるが、順を追って見てる者の視点ではとても面白く仕上がってる。


原作と違う設定で描かれるがどちらもキーとなるホムンクルスの存在、それからアニメオリジナルで描かれる賢者の石の価値観。





※ここから原作にも関するネタバレあり。




原作のエンディングは、兄弟が離れるのはすなわちどちらかが寂しい思いをするからできないと、決断を渋られる兄エドワードが描かれるが、アニメオリジナルのエンディングではエドワードが弟を取り戻すために自らを錬成し、エドワードは門(原作では真理の扉と表記)の向こう側の世界へと持っていかれる。
ここに両エンディングの確かで大きな差異が生じている。

そしてその後のストーリーとなる今作。
エドワードがたどり着いた門の向こうの世界は、現実世界の大戦時頃。もちろん錬金術も機械鎧も存在しない。
(え、待って今のスマホってオートメイルって入力したら漢字出てくるの...1番の衝撃)

弟はアメストリスの世界から、兄は門の向こうの世界から、互いの存在を確かめ、お互いを取り戻そうと話は進む。
そんな中で門の向こうの世界に出てくるかつてのキャラクターに類似した人物がまた渋い。またオリジナルキャラクターにも魅力がある。
今作のエンディングは原作ファンからの賛否両論はあるだろうけど、この世界での"目的"が異なるため受け入れられるエンディングとなっているように思える。

またアニメのOPをつとめたL'Arc〜en〜Cielが今作のOP、EDを担当し、そこも盛り上がる点になっている。

劇場版らしいダイナミックな演出と飽きさせないオリジナルキャラクター、脚本が好評です。
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