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あの夏、いちばん静かな海。のneziのレビュー・感想・評価

5.0
大好きと言える映画に出会ってしまった。

「愛に言葉はいらない」なんて言葉があるけど、それを地で行く聾唖者のラブストーリー。
愛情表現も冗談も言い訳も言い争いもない。
でも、繊細に伝わってくる感情は、不思議と心に響いて余韻を残す。
言葉のない恋愛は、自分には想像のつかないものだった。

2人以外の登場人物にはもちろん台詞がある。
その台詞はどこか陳腐だった。
同じことを何度も繰り返したり、人を貶したり、ありきたりなことや下らないことを言ったり。
それは聾唖者の2人を際立たせて奥行きを出すためだったんだろうなぁ。

北野武の画作りと久石譲の音楽が言うまでもなく素晴らしく、心地良い。
何度でも見たい作品。
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