素晴らしすぎます。様々な解釈が可能な社会派SFであり、しっかりとエンタメにも仕上がっている、文句無しの傑作。
劇中の陰謀論は、コロナ禍の状況ともリンクしているように感じ、現在にも普通に通じるテーマだなと改めて感心させられました。
体制に批判的なキャラクターを救世主的ヒーローとして描くのは、『ニューヨーク1997』とも共通していて、ある意味では兄弟的な作品として2本続けて観るのが良いかもしれないです。それぞれ、違ったシニカルさを持つラストを含めて、比較しがいがあると思います。
あと、やっぱり伝説のケンカシーンは面白過ぎます。途中の、自分の胸で相手の胸を攻撃する「胸パン」シーン辺りから、笑いが堪えられないです笑
セリフが、「眼鏡をかけろ」「断る」しか言わないのも最高です。それだけ、宇宙人の催眠が強力なんだなと。
最近だと『フリーガイ』にも影響を与えている本作、今の技術でリメイクされたりしたら意外と面白いかもと思いつつ、しかし、この題材の良さをこれだけ完璧に作品に活かせるのは、カーペンターしかいないかもしれません…。
