「遊星からの物体X」お馴染み、
まさに鬼才のジョン・カーペンターその代表作の一本”They Live”。
富裕層と貧困層のメタファーとして機能し強烈な社会風刺と批判を全編通して行う今作、
肉体労働で命を削る主人公が手にしたサングラスに映るのは社会の真実、実はエイリアンが人間に化けて世界に溶け込んでいた、、!
エイリアンの植民地にされていた地球、ジリジリと侵略が進む中、真実に気付いた主人公がいくら叫んでも誰も耳を貸さない。
より原作に近い「シークレットインベージョン」。情報操作と国家の洗脳が生み出す社会の悪循環に一人立ち向かう男の物語。
特に中盤の殴り合いのシーンは痛烈で、あれほど長回しで長時間のアクション、かと言ってただ殴り合うだけですが、そこには我々の信じる現実と真実に気付くまでに聳え立つ壁の厚さを感じます。
巧みな撮影技術を駆使するカーペンター監督の技量は健在で、見ていてその仕組みに感動してしまいました。
創意工夫に圧巻