EDDIE

ロープのEDDIEのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
3.7
元祖ワンカット風映画。ヒッチコックが巧みに演出する魔法のような80分。自分達の優秀さを殺人で示す二人組。被害者の両親や恋人を招く異常性…冷静な男と次第に態度が罪の意識に苛まれる男の対比が良い。当時の撮影用フィルムは10-15分程度、それをワンシーンに見せる巧さよ。

〈ポイント〉
・これホントにカット入れてる!?の連続で非常に撮影と編集技術が凄まじいのを感じられる
・主人公の2人が同じ目的で動きながらも性格が対照的で、2人の心理状態を見る中で見逃せない
・スピーディな会話劇にはのめり込むこと請け合い

〈雑感〉
少しずつ観ていくつもりがなかなか進んでいないヒッチコック作品。
観ると凄いんだけど、結局感情的に観たい作品の優先度が勝ってしまって後回しになってしまっているという。

2人の学歴優秀な男たちフィリップとブラントンが主人公。
2人はそれぞれの優秀さを示すために、完全犯罪と見せかけた殺人を犯します。
異常な行動としては彼らが手を下した被害者の両親や恋人を殺害現場のアパートに呼んで、パーティを開催します。
そう、そこには死体が転がっているのです。

常に冷静なフィリップと自分のしでかした罪に後悔していくブラントンの対比が会話のトーンからも感じられます。

そういえばヒッチコック作品初のカラー映画だそうですね。
1948年の映画ということで、日本公開は1962年。当時でこんな映画を撮ったのか、とやはりヒッチコックの才覚には驚かされるばかりです。
もっとヒッチコック作品観ていかなきゃな。

〈キャスト〉
ルパート・カデル(ジェームズ・スチュワート)
ブランドン・ショー(ジョン・ドール)
フィリップ・モーガン(ファーリー・グレンジャー)
ジャネット・ウォーカー(ジョアン・チャンドラー)
ヘンリー・ケントレイ(セドリック・ハードウィック)
アニータ・アトウォーター(コンスタンス・コリアー)
ミセス・ウィルソン(イディス・エヴァンソン)
デイヴィッド・ケントレイ(ディック・ホーガン)
ケネス・ローレンス(ダグラス・ディック)

※2022年自宅鑑賞97本目
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