やま

ロープのやまのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
3.9
まるで、1本のロープのように、ほぼ1カットで作られた今作。もうヒッチコックのことだから、毎回楽しい。

役者たちの演技合戦。役者の演技を見る際、僕はまばたきする瞬間に最近注目してるのですが、この映画それが面白い。役者たちは、いつカメラが自分の方を向かないか分かっているのか、そして感情を利用してのまばたきの仕方が上手い。
動揺を隠せない二人の悪者の演技にも注目がいく。
ジェームズスチュワートはご存知やっぱり演技が最高なわけだ。彼は顔の演技が本当にうまい。

長いワンカットってこともあり、ヒッチコックのカメラワークがまた光る。縄をしまうシーンのドアが開いたり閉じたりしてるシーンが最高だ。ラストのジェームズスチュワートが殺しの展開を予想するシーンもたまらない。この長いワンカットに、しっかりと合わせて演技する役者陣がやっぱりすげえなと。

そういえば、長いワンカットの映画に最近だと「バードマン」「ヴィクトリア」なんかがあったが、もうヒッチコックがとうの昔にやっていたと知り、またさらにヒッチコックすげえってなりました。「バードマン」は僕個人もお気に入りの一作なので、また観ようかな。

役者たちの演技、そしてカメラワーク全てが上手く揃った秀作です。
やま

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