takashi

男はつらいよ 寅次郎物語のtakashiのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 寅次郎物語(1987年製作の映画)
4.5
第39作
【これは寅さんではありません(笑)】

舞台は伊勢志摩。
父が死に、母が蒸発してしまった少年を、死んだ父の縁によって、寅さんが母子の再会まで面倒をみる話。

この回の寅さんはやる事なす事全てが完璧で、誰にも迷惑をかけることもなく、ただただ人として素晴らしい事をしていく(笑)
恋愛無し、失敗無し、寅やでの悶着無しと、観終わった後「これは寅さんでは無い!笑」と思いました(笑)

男はつらいよはこうあるべきだ、という確固たる理想がある人には受け入れ難い作品かも知れませんが、自分のように、男はつらいよの雰囲気が好きで観ているぐらいの人にとっては、これはこれでとてもおもしろく感じると思います。

特に、子役の下手な演技が、かえってリアルな少年にみえて、ラストは泣きました。
そして最後の痛快な啖呵をきいて、「この回も立派な男はつらいよだ」と安心しました。
takashi

takashi