MASAYA

デスプルーフ in グラインドハウスのMASAYAのレビュー・感想・評価

4.3
【ドレスコードは、スリルとスピード】

ピチピチギャルを見つけては自分のデスプルーフ(耐死使用)の愛車で追い回し、しまいには車で殺してしまう恐ろしい男スタントマン・マイク。しかし次なる標的にスタントウーマンを選んでしまったのが運のつきだった……

ジャケットの禍々しい車。タイトルもデスプルーフと明らかに危ない匂いしかしないと思って借りてみたものの開始40分、何も起こらない。一瞬借りてきたものを疑ってしまうくらい。でも古いフィルムに傷がついたような映像、雰囲気あるな。そしてタランティーノ監督の聞き心地のいい下らない他愛もない会話は健在。これから何か起こるはずと期待が膨らむ。

そして待ってました、カーアクション。時速160キロの車と車が正面衝突。つまりは時速300キロ超えのクラッシュ。あれが生身のアクションだというから圧巻。様々な角度から撮影された女の子3人が細切れになるのがこれまたリアル。前半感じていた僅かな退屈感を一気に吹っ飛ばしてくれた。

後半はとにかくスタントウーマンがカッコいいなっていう印象。溜飲が下がったというのが最も適切な表現かな。爽快。スカッとする。

まあ何が言いたいかって言うと、スタントマン・マイクが完全にイカれてる。マッドマックスFRはヤバそうに見えて世界観や状況を考慮すると当然な行動が多いような気がするけど、スタントマン・マイクはただただ理解不能。そんな事してまったくメリットないでしょ?憂さ晴らし?考えられない。狂気の沙汰。

あとキルビルでエルがナースに扮してキドーを殺そうとするシーンで流れた「Twisted Nerve 」が今回はケータイの着信音で流れたのが驚き。あの曲耳に残る。

今のところタランティーノ監督の作品の中で一番好き。

2016.7.19
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