ShigeakiMiyano

クリムゾン・タイドのShigeakiMiyanoのレビュー・感想・評価

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)
3.5
プライムビデオで配信中のドラマ版
「沈黙の艦隊/東京湾大海戦」が多いに
盛り上がっていますが、映画通の間で
言われている「潜水艦モノにハズレ無し!」
の定説通り緊張感に満ちた秀作です

核戦争に至るのか?一触即発の状況下
重要な情報が途絶した密閉空間 “ 潜水艦 ”
の中で起こる決定的な対立
迫るタイムリミットを前に発射スイッチ
は押されてしまうのか?

叩き上げの艦長をG・ハックマン
エリート士官の副長にはD・ワシントン
板挟みで苦悩する兵器管制官を演じるのは
初々しいV・モーテンセン君ですね

勢いに乗っているワシントンと円熟の域
ハックマンの火花を散らす演技合戦を
観ているだけでも充分にお腹いっぱい!

軍人として任務を全うしようとする艦長
今一度指示を確認すべきと提言する副長
指揮権を巡る騒動の火種はキャリアの差
さらに人種の壁までも含んでいるように
伺えます
互いに職務に忠実であらんとして起きる
ジレンマを見事に描き切っていますね

そして潜水艦モノのお約束の魚雷戦や
沈降しての圧壊の恐怖もしっかりと
織り込まれていますよ
ただ… 浸水した区画に乗員を残しハッチ
を閉めねばならない非常さがえらく
サラリと受け流したのは残念ですねぇ

まだVFXなど無く “ 特殊効果 ” の時代
迫る魚雷をギリギリで避ける潜水艦の映像
などのリアルさには脱帽しちゃいます。
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