ざきつー

エントラップメントのざきつーのレビュー・感想・評価

エントラップメント(1999年製作の映画)
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バディものに弱い僕です

いろんな組み合わせがありますけど、今回はオッさんと女性(オッさんから見たら少女かも)というペアでした

レオンなんかとおんなじ構図ですね

ショーンコネリーとキャサリンゼタ=ジョーンズですよ
あらあ、いいわあ…

どちらも泥棒ですが、ショーンコネリーのほうが上手です
そりゃまあ年齢とか場数とかね、そういう部分で差は出ます

男側はこう、最初はプロというか経験値というか、それらが積み重なってできている自信や余裕なんかがあります
でも接しているうちに彼女に惹かれていることにだんだんうろたえ始める…までがテンプレだと思っていますけど、そしてその過程の描き方がとっても大切だとも思っていますけど、この作品はそのあたり大変うまくやっているなあと思いました

赤外線を目隠しで回避する特訓なんか特に官能的でした
相手は目隠しをしているから、男は存分に彼女を見ることができるわけですよ
しなやかな肢体と息遣いをね
で、それをやり遂げた彼女を男は褒めない
これは見惚れていたことを認めたくないというか、そういう気持ちでしょうか
男はいくつになってもこんなんなんでしょうかね
それで彼女が怒っちゃって、しくじったと思ったのか次のシーンでクリスマスプレゼントとか言ってドレス渡すんです
なにそれ!オッさんかわいい!

話逸れますけど、キャサリンゼタ=ジョーンズと赤外線って、オーシャンズ12であったなあなんて思いました
公開はこちらのほうが先ですけど、もしかしたらオーシャンズの監督のソダーバーグは、この作品をオマージュしているようにも見えました
あちらは赤外線が動いて、それを身体を自在に動かして回避するというものでしたもんね

それ以外にも泳ぐとか走り込むだとか、意外と泥臭いシーンが多くて、スタイリッシュの裏側って大変ねえ、なんて感じた次第

クライマックスの2000年問題を絡めた企みもよかったですね
まさにその時期にしかできない作品だったように思います
目的は達成したけれどピンチに陥るお約束も見応えありました

とうとう追い込まれた二人に、オッさんは彼女だけでも逃がそうとします
そして次の日駅で落ち合おうと
彼女に向けて言います

私は遅刻しない
遅れたら死んだと思ってくれ

なんて言ったのに、翌朝駅で待つ彼女のもとにオッさんは来ません
時間が過ぎて、ああやっぱりオッさんダメだったかと思ったときに登場します
そのときの彼女の顔ったらもう
キスシーンもよかったけどこちらもいいです

で、最後にもう一悶着あって
最終的に二人で逃げるんですが、その終わり方もなかなか気が利いているんですよね
あの終わり方はすきです
ざきつー

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