2006年のデビッド・フランケル監督作品。原題は"The Devil Wears Prada"。
ストーリーはベタながら、笑わせて泣かせて、まぁまぁ面白かった。ストーリーよりもキャラクターの魅力がすごい。メリル・ストリープ演じるファッション誌編集長ミランダの恐るべきカリスマ性。毎度のことながら"話し方"でここまで存在感を表現できるとは驚異的と言う他ない。
女性たちがとにかくカッコいい。めきめき頭角をあらわし洗練されていくアン・ハサウェイは言うに及ばず、助演のエミリー・ブラントも素晴らしい。ハイセンスなファッションやアクセサリー、ニューヨークとパリの風景もたっぷり、音楽もよくてテンションあがる。
オープニングシークエンスが素晴らしい。KT Tunstallの"Suddenly I See"に乗せてアン・ハサウェイを含むいろいろな女性たちが仕事に向かう準備をする様子。最後は共通してベッドに横たわる男にキスをして女たちが戦(いくさ)に向かってゆく。主人公のファッション意識の低さも示され、実にうまい。
「青いベルト」のシーンも良かった。ともすればたかが服と軽んじられることもあるであろうファッション業界で働く人々の矜持をミランダが代弁する。その一方で仕事とパーティーで多忙ということ以外にミランダがカリスマたる所以であるところの仕事の業績がいまいちよくわからんかった。
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