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プラダを着た悪魔のWILDatHEARTのレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
3.0
わお〜〜〜う!いきなりKT Tunstall の「Suddenly I See」が流れて来てテンションがぶち上がるぜい!!!
この曲をバックにいけてるニューヨーカー達とアンディ(アン・ハサウェイ)の朝の支度の落差を描写することで、これから始まる主人公の多難な前途を予感させる。
このイントロダクションが秀逸で、否が応にも期待感が煽られるこの映画。

わおう!モデルのジゼル・ブンチェンが本人役ではなく役者として出とるやないかい!!(字幕には出ないけどエミリーが「セリーナ」って呼んでたっけ?)

まあ色々とテンションぶち上げ要素があり、目まぐるしい展開に大量のBGMも相まって生き馬の目を抜くファッション業界の凄まじいスピード感が伝わってくる巧い仕掛けが随所に見られる。


でも、一番印象に残ったのはパリでミランダ・白髪悪魔婆編集長(メリル・ストリープ)とアンディが車中で交わす最後の対話シーン。
それまでのカラフルで忙しない画面作りは、この「静」のシーンのためにあったのかと思うほどのギャップ。

スモーク入りの車窓越しに映るパリは最早モノクロームに見えるほどに色褪せて、アンディの心象描写として見事に機能している。
(このシーンの車窓から見える背景は、スクリーンに映写されたものを使っているのだろうか?と類推されるほどに非現実感を伴った別世界で面白い。)

さて車の扉を開けた後の現実は、二人が人生を真逆の方向へと歩み出す様を絵的に巧く表現していて、それぞれの信念の違いが見事なコントラストを刻みつける。
どちらの信念にも共感できる部分があり、女性の生き様として双方とも魅力的ではある。

やっぱりファッションを扱った映画は女の人生が如実に投影されていて面白いな!


それにしても、前髪を作ったバッチリメイクのアン・ハサウェイは若い頃のジェーン・バーキンに似てるな!
バーキンもファッション・アイコンだったな・・・
もうおばあちゃんだけど・・・南無阿弥陀仏ち〜ん
(追記:2023年7月16日、ジェーン・バーキンが永眠されました。ご冥福をお祈りします。)

という訳で初体験のこの映画、もうお腹いっぱいでご馳走様!
ちゃんちゃん

↓おまけで オープニング曲のSuddenly I See / KT Tunstall
https://youtu.be/N4iZNTwi2Rk
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