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プラダを着た悪魔のryoharaguchiのレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.0
アン・ハサウェイ主演作として、人気を博す本作。しかし、主役はどちらかというとメリル・ストリープ演じる、偏屈な独裁者ミランダ・プリーストリーなのだと思う。

メリル・ストリープ本人も語っているが、"女性主役の映画に男性客を呼び込むのは至難の業"といわれる映画業界で、どうして男性にも人気が出たのか。

それは映画としてのファッション性、主人公の選択に対する賞賛はもちろんのこと、本筋は男性の抱える悩み、自分にも他人にもハイレベルを求める姿勢に共感するから。

組織のリーダーは孤独で報われない。誰も自分の気持ちなんざわからない。そのことがミランダに表されている。

と同時に、仕事と恋の両立、同僚との和解など、描き方が上手。それは、偏屈な独裁者が(一見)悪役として存在する分、対立構造として面白く観れるからだと思う。

よって、メリル・ストリープ万歳。といった感じ。
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