JuNe

プラダを着た悪魔のJuNeのネタバレレビュー・内容・結末

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

アンディは仕事で認められるために自分の信念や考えを捨てて、ファションを覚えミランダの言うことにすぐに従い、ミランダの無理難題を可能にするために走り回る。父親との久しぶりのディナーの最中であっても、恋人といる時でも、友達との約束があるときでも、 恋人の誕生日でも。
そんな時のアンディにとっては恋愛観もかわっていて、志の高い恋人よりもファンションが優れていて名のあるライターであるクリスチャンに惹かれてる。憶測だが自分がお洒落をして日々忙しくして、我武者羅に仕事に奔走しているのにそれを最初は慰めてくれた恋人にだんだん約束を破ったりするので嫌な顔をされようになったところにいい男が言い寄って来ただけでなく、オシャレで仕事が充実している自分に駆け出しの料理人は違うのではないかと思っているところもありそう。
(恋人の誕生日の日。パーティから急いで帰ろうとするアンディがクリスチャンに口説かれた時に血迷ったシーンがとても印象的だった。彼と上手くいって、ミランダの元で働き始めたアンディだったら絶対すぐに素通りしてただろう。)

パリにエミリーを押し退けて行くこととなった時。アンディはエミリーがずっとパリに行きたがって生きがいにしていたことを知っていたからこそ、アンディは躊躇するが結局エミリーが事故にあったこともあってパリに行くことに。
エミリーが風邪を引いてパーティで花をズットズルズルさせていたこと、仕事である顔と名前を覚えることができていなかったことを考えるとエミリーよりアンディを連れていくのは当たり前の事のように思えるが、きっとエミリーはアンディが働くよりもずっとずっと前から働いていて仕事も完璧にこなしていたと思うから風邪をひくタイミングが悪かったのかなと思ったが、痩せるためにときちんと栄養を取っていたら風邪を拗らせなかったのかもしれないし50:50でどちらも悪いということにしておこう。
物語でこんなことを考えるのも変だがこれを考えるのはミランダがアンディがエミリーにした事とミランダがナイジェルにした事が同じと言ってのけたことに対してほんとに同じなのか考えたかったから。
ミランダがナイジェルに渡すと言っていた席をランウェイの編集長の座をジャクリーヌに奪われないためにジャクリーヌに渡した仕打ち。これはナイジェルには悪い所は全くないし、ミランダの保身のためだから同じというのはちょっと違っちゃうのかなと思う。

ミランダの助手をパリで辞めることにしたアンディ。新聞社の面接を受けた時にランウェイをやめたことを責められるのかなと思いきや、ミランダに雇わないならあなたは馬鹿よと言われたと面接官(この表現が合ってるかどうかは分からないが)が言った時、私はきっとアンディと同じ表情をしていた。ミランダらしい言葉でアンディを褒めたことがとても嬉しかった。



ストーリーには関係ないがアンディのファッションが車だったり、建物だったりに隠れる時に変わる演出がとてもワクワクして好き。
JuNe

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