Coral

戦場を駆ける男/戦場を駈ける男のCoralのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

冒頭のポーランド兵の捨身の線路爆破から一気に引き込まれる。その時ポーランド兵の顔が思ったよりカメラに近づいてきて近!って思った。作戦部隊が爆撃機に乗り込みその場所を再度徹底的に破壊するため向かう。爆撃機の内側をこんなにじっくり観れる映画があるだろうか。機内でのシーンがかなり長くて敵の攻撃が襲ってくる様は緊迫感があり良い。その後墜落してボロボロになった機体を燃やす!その機体には仲間達の遺体がある。なんとも苦しいシーンだった。ドイツ軍に捕まった彼らがナチスの施設で少佐や見張りを面白おかしく騙し殴って気絶させて脱出する愉快さ。密告が難しい事ばっかり言って密告になってないところは笑った。その後は移動に次ぐ移動、隠れたり、化学施設を破壊したり色々詰め込まれてる。英国人と会って協力してもらうがバレそうになったりその中にさらにスパイが紛れ込んでいたりしてビックリの連続。あの楽しい会話からの急転直下の衝撃は怖かった。途中で仲間が何人も死ぬ。その死はウォルシュにしてはドラマチックに心理的に描かれているが印象に残る。何があっても、それでもユーモアを最後まで忘れずに彼らは進んでいく。オランダの平原でのカーチェイスは大迫力で相変わらず速い。しかもかなり長く相手が粘り強い。ラスト、相手のアメリカ製爆撃機でイギリスへと飛び立つカタルシスも素晴らしい。ただ、一つだけマイナス点があるとすれば少し長いという事だろう。90分でいい。あと、ラストのセリフには日本人としてゾッとした。だが、総合的にはプロパガンダ映画とは思えないほど娯楽性に溢れる傑作だった。
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