こまだこま

青い夢の女のこまだこまのレビュー・感想・評価

青い夢の女(2000年製作の映画)
3.4
ベネックス監督のDivaでの青い部屋のシーンが好きで。同監督の、青い夢の女 という題名からして、いつか絶対に観なきゃと思っていた本作。
作中の各シーンの部屋に飾られている絵画が印象的だった。画面に映える赤青黄の配色からゴダール作品を思い出した。あと富士山が背景にひっそりと使われていたり、お寿司屋さんで彼女が主人公のお猪口にお酒注ぐシーンがあったりと、若干ではあるが監督の日本推しを感じた。
内容は夢と現実の交錯系。ズームインとズームアウト、早回し、音楽に合わせた素早い画面切り替えなどが作り出す、主人公がラリっているシーンがとても良かった。
物語が説明的で不自然なくらいうまく繋がりすぎな気もしたので、もう少しよくわかんない感じでも個人的に好きかも。例えば最後まで素性が謎で雰囲気が独特なキャラクターが出てくるとか。そうなるとデヴィッドリンチ監督のマルホランドドライブやインランドエンパイア、アントニオーニ監督の欲望 みたいになっちゃうか。。作品の全貌が見えにくい作品に興味を惹かれて、繰り返し観たくなる性。
綺麗な映画だったけれど暫く再見はしないかも。
こまだこま

こまだこま