カトリナ

男はつらいよ 寅次郎純情詩集のカトリナのレビュー・感想・評価

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「ひとの一生なんて儚いもんだけど愛があれば大丈夫」袋いっぱいのお芋に込められたその愛は私たちの肺腑にしみ入る。厭世的な台詞が繰り返される「人間はなぜ死ぬのか」これを颯爽と喜劇へとスウィッチする寅さん。人間にとって生きる希望とは何か。予想的中の大笑い・勘違いからくる可笑しみ・様変わりギャグ・・・いつもの様に一芝居うってくるけれどいつもとはちょっと違うセンチメンタル風をも吹かす。トラヤの食卓での♪チンチロリン♪アリアを聞いてみんなでどんな店を開くか意見を出し合う風景。悲しくはない。ゲラゲラ笑いながらかしこまり自分の願望を寅さんに投影して清々しい情感をも残しつつ今日も心が満たされていくのであった。男はつらいよには感謝の念に堪えません。

◉18◉マドンナ:柳生綾(京マチ子):娘(檀ふみ)と高嶺の花二輪!◉長野・新潟◉冬◉1976
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