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緑の光線のmasaccoのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
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エリック・ロメール監督1985年の作品。「喜劇と格言劇」シリーズ第5作目。
冒頭の格言はランボーの「心という心の燃える時よ 来い」。
こじらせ女子の夏休み。
デルフィーヌがほんとにめんどくせぇ。
前触れもなく号泣して相手を困らせるし、肉を食べる人の前で(死を)意識しないのが問題だと言ったり、繊細すぎるのかテーブルの上のパンくずや水滴をいじいじしたり、人んちの写真立て勝手にしまったり、山の宿に勝手に来て勝手に帰ったり、「心を開いてよく観察してる」と言いつつ心を閉ざして人を寄せ付けない感じとか、スピリチュアルに心酔してる感じとか、いろいろ痛々しい。
ビーチで知り合った北欧の女の子とナンパ男との4人の会話中のデルフィーヌの顔がよい。
パリの公園で声かけてきたメッシュのタンクトップ男から速攻で逃げたのは正解。笑った。
終盤は“直感”に従ったんだね。「切り札が無い」って言ってたけど、そのめんどくささと運命信じちゃう感じが刺さる人には刺さるかもよ。
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