映画観るイヌ

緑の光線の映画観るイヌのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
2.3
作中の “緑色”に注意を払って観てほしい。
観終わるころにはきっと、その他の色づかいに魅了されるはずだ。
大胆なビビッドも砂糖菓子のようなパステルもネイチャー色も、緑色が美しく調和してくれる。

主人公・デルフィーヌは、一見自律した女性だが実際は不安定で不確かな少女である。
繊細さの裏返しのような 理論武装と行動。イライラしながらいとおしいのは、彼女のなかに自分をみるから。

波だけの映像をずっと映す等作品としてあまりに長い 間 はデルフィーヌの退屈さを追体験しているよう。
彼女が自分のなかに緑色を見つけられることを祈りたくなる。