ねんお

46億年の恋のねんおのレビュー・感想・評価

46億年の恋(2005年製作の映画)
3.6
難しいよ〜松田龍平が綺麗ってことくらいしかわかんない。
地球が誕生したのは約46億年前であることを考えれば、46億年の恋というタイトルは現代の恋であると換言することができる。物語の軸として男2人の恋模様が描かれているのは容易にわかる。では現代の恋であるとして、換喩や隠喩に満ちていると思わしきこれらの映像は一体何を意味するのか。そこがさっぱりわからない。
古くより禁忌とされてきた同性愛というテーマを、宗教的倫理に照らし合わせて考えてみるとすれば、天国か宇宙かという2択において天国は字義通りとして、宇宙は天国にも宇宙にもいけず永遠に彷徨うことを仄めかしていると考えることができる。
ではあのクソみたいな構造の監獄は何か。これは案外単純で、2人が通ってきた環境の総算とその劣悪さの象徴と捉えて差し支えないのではないだろうか。幼少期の姿が随所に差し込まれることを鑑みても、それはいくらか自然。
この映画は、地球誕生以来の歴史で見れば一瞬のできごとである2人の人生を圧縮、監獄という隠喩で表し、その中で行われる禁じられたる行いである同性愛を描いている。つまる話、超遠回りな純愛映画に相違ない。
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