静かに迫る終末
奇しくも同じテーマの傑作『博士の異常な愛情』と同年公開になった反戦映画。本当に内容がそっくりなのでレビューが難しいのですが、緊迫感があるのは断然本作のほう。『博士の〜』はブラックコメディとして核の恐ろしさをキューブリック風に描かれていましたが、本作はシドニー・ルメット監督が得意とする閉鎖的空間での会話劇が魅力のひとつ。今、外で何が起きているのかはほとんど映し出されないのに世界がもうすぐで終わろうとしているのをリアリティに描写。シリアスな冷戦映画が好きな方にはオススメです。
一人一人の責任感が世界を大きく動かすって怖すぎる。大統領の決断は「マジか、お前…」と思ってしまうものでしたが、そうするしかなかったのかな。
人類は機械に頼りすぎている。機械に責任はない。機械文明を築いた人類に責任はある。なんてな。
2024.3.24 初鑑賞