未知への飛行の作品情報・感想・評価・動画配信

「未知への飛行」に投稿された感想・評価

「フェイルセーフ」

なぜこの言葉が一般的にならないのか非常に残念に思います
車なら、走行中に故障してもエンジンが停止する方向へ促す壊れ方をしているらしいし飛行機では滑空出来るような壊れ方にしているらしい
常に完全では無い、機械やシステムは壊れるものと思ってその壊れ方までを考慮して作らなければならないという事らしいです

この作品はとても素晴らしいものだと思います
軍事システムの誤作動で第三次大戦が起こりかねない危機までまねく、その時指導者達はどのような方法で食い止めて行くのか
古い作品ではありますが今の世も、そしてこれからの未来も誤作動はあるはず、そんな時彼らはどう対処するのでしょう
米国の今の彼にこれほどの決断が出来るのでしょうか
真っ先にボタンを押してしまいかねないのでは
自然災害だけでも地球は窮地にある中であらゆるシステムの誤作動をどう対処すればいいのか
原発もそうだしネット社会もコンピュータや電気に頼りすぎているように思えて仕方ありません。
立ち止まって考える時間を作るために新型コロナウィルスがこの世にやって来たのかも知れない

もっとこの作品が人々に知られれば少しは変わるのかも
そんなふうに思います。
また一つ、大切な作品と出会えました。
3618

3618の感想・評価

4.2
1964年、米ソ冷戦時代の社会派モノクロ映画。日本は東京五輪開催の年。設備や映像に古さはあるが作品は古さを感じられない、素晴らしい。原題の「FAIL-SAFE」の重みがひしひしと伝わる。

想定外の事故が起こるときって…こんな風だよね。一触即発のリスクは米ロシアだけじゃなくなった現在、背筋が凍りつく。沢山の警鐘、皮肉、教訓が込められたシリアスな作品。観られてよかった。各国政治家トップの方々には是非一度観て頂きたい。

2000年にテレビ映画でリメイクされているようだが、これこそ今この時代にリメイクして欲しい。

(謝辞) eshuさんのレビューが本作鑑賞のきっかけとなりました。ありがとうございます🙇🏻‍♂️
シドニー・ルメット監督が描く洗練された緊迫感に、一瞬も目を離すことができなかった。なんと、1964年の作品なの⁈と驚く。だって劇中の会話も演出も古臭さとは全く無縁。むしろ斬新に感じる。限られた空間と登場人物で、こんなエキサイティングな世界が作れるなんて!
原題のFAIL-SAFEという概念にも痺れた。自ら設計したルールに対し、その遂行能力が高いだけに、自ら苦しめられるという皮肉が面白い。
人物描写も秀逸。特に印象的なのはボーガン将軍と部下の大佐。生い立ちや家庭環境をちらりと察するシーン。ストーリーとは全く関係ない一瞬だけど、あれがあるのとないのでは大違いだ。終盤の2人の対立の見方が全く変わってくる。何も無ければ無いままで終わってしまうところに、キラリと光るドラマを生み出す映画の力に改めて感動する。
そしてヘンリーフォンダは、やはり存在感に華がある。人間性とリーダーシップで理想の指導者像を体現していた。だからこそ、彼が下した決断は、より一層リアルで凍りつく。
eshu

eshuの感想・評価

4.0
Noタブーな映画
映画の枠に嵌めてしまえば
やっていけない事などないのか?

お久しぶりの、え…嘘でしょ?系映画。100本くらいごとにこの手のモノに会える。通りすがりに三度見レベル。自分の見てるものが信じられない。毎回仏像の半眼のような面持ちで心がスススと離れてく。

タブーの規模のデカさよ。だからこそのNoタブー(こんな言葉ないよね?初めて使ってみたわ…)に慄く。

これだから映画は…ねぇ。
やめらんないわ。
記録(シドニー・ヘルメット監督作品。
ラストシーンは有名だけれど、やっぱ衝撃的(>_<))
「十二人の怒れる男」と比較されがちなシドニー・ルメット初期作品。
どちらも会話劇ではあるが「十二人の怒れる男」は12人の陪審員の会話と表情で表現されているのに対し、「未知への飛行」はソ連側の表情が見えないところが面白い。
この映画の衝撃ラスト、つまり米国大統領の決断を予想できた人はいないと思う。
今リメイクすれば爆撃機や戦闘機をCGで撮ってもっとリアルな作品になるのかも知れない。
現実にこんな事が行われたら
ゾッ!とする

それぞれの仕事、任務、責任
狂気のように見える人も
違う角度から見ればとても有能な軍人であり
命令は絶対であり、個人の感情などでは変更されない

あー、怖い!
本当に怖い!
こんな事あってはいけない
映画の中で良かった

このレビューはネタバレを含みます

軍事コンピューターのエラーでモスクワに水爆を落とす指令を受けたアメリカの爆撃機を止めようとする話。
博士の異常な愛情とほぼ似たようなストーリーだけど、この話のプロットほんと凄く面白いよね。ある一定のラインを越えたら例え大統領からの命令でも敵の罠の可能性があるから一切作戦を中止しないって設定が厄介すぎる。事態を知らされたソ連側と協力して爆撃機を阻止する展開になるんだけど、実はこれは事故ではなくてアメリカ側の作戦じゃないかと疑われたり、はたまたアメリカ側も初めからこれはソ連側の仕組んだ通りなのかもと疑ったり、いっそこれを機に本当にソ連に攻めこもうと言う奴らまで出てきたりと大変。爆撃機はもう強制的に止める以外に手がないので、アメリカがアメリカの爆撃機を撃ち落とすようにソ連に助言をするっていう図式がなんとも。どれか一手でも間違えるだけで大惨事になるもんな…。核ってこわい…。もし爆撃機を止められずに水爆がモスクワに落ちた場合に全面核戦争になる事態を避けるために、アメリカ大統領がソ連側に提示した案がとても恐ろしく凄まじい。いやいやいやそんなわけあるかとも思うけど、それしかないのかもとも思わされる。電話越しに聞こえた音に鳥肌立ったなぁ。前半が少し冗長だったり、話がもう少し洗練されていたらなって思う部分もあるけど、話の筋は抜群に面白いのでまたいつか本気のリメイクをしてほしいと思う作品。名作になる気しかしない。
相互確証破壊の成れの果て。

冷戦の緊張感、反共主義、マジで民衆が核戦争の議論をしていた時代。

照明やカットもいいけども、やはり脚本がすごい。

シドニー・ルメット、ハズレがない。
ohassy

ohassyの感想・評価

4.3
1964年のアメリカモノクロ映画。

「12人の怒れる男」「セルピコ」「狼たちの午後」など、社会派サスペンスの巨匠が描く冷戦の行末。
同時期に製作された、同じく核の保有による駆け引きを描く「博士の異常な愛情」の派手さに隠れてしまっているが、本作もまた緊張感と驚きに満ちた名作だ。

物語のほとんどが軍司令室とレーダー画面、ソ連の書記長とホットラインがつながっているホワイトハウス内の小部屋で構成される本当に変化に乏しい作品だけれど、最後まで張り詰めた緊張感の中で目を離せないスリリングな展開を見せる。
現代の技術には比べ用もないけれど、この時代はすでに軍も機械化・コンピューター化が進み、人の力がだんだんと及ばなくなる不安感を孕んでいる。

そんな描写から、まさにコンピューターの故障によりロシアへの核攻撃が命じられてしまい、さてどうする…!
こう書くとなんだかありきたりな感じがしてしまうけれど、限られたシーンで緊張感とリアリティを保ち、大統領をはじめとする人間の葛藤・決断をドラマチックに描く本作は、機会があったらぜひ鑑賞したい映画だと思う。

それにしても、鑑賞した人とでないと語りにくいことこの上なし。
ヘンリー・フォンダ扮する大統領が下す驚くべき決断。
そのあまりに有無を言わせない圧力と覚悟を前に、何か反論を展開することができるだろうか。
>|