氷の檻に閉ざされた人類の縮図
ポン・ジュノ監督作。凍りついた地球を走る列車という閉鎖社会を舞台に、階級格差と革命の代償を描くSFスリラー。露骨すぎる"下の者が上の者に立ち向かう姿"はまさに『パラ>>続きを読む
生命の調和
セリフ無しの全編フルアニメーションで描く、猫とその他の動物達の物語。まるでゲームのようなアニメーションで観客を物語の世界観に連れ込む。この作りがあまりにも秀逸で、85分があっという間>>続きを読む
心が抉られる
ポン・ジュノ監督によるヒューマンサスペンス作品。母性愛というテーマを極限まで研ぎ澄ませた心理ドラマでもあり、「母とは何か?」という問いを通じて、人間の倫理観を根底から揺さぶる。傑作>>続きを読む
青春最高!!
ディズニー・チャンネルで放送された大人気ミュージカル1作目。まじでイケメンすぎるザック・エフロンと個人的に最近波がきてるヴァネッサ・ハジェンズの完璧すぎるデュエットが素晴らしい。全>>続きを読む
怪物よりも恐ろしい"何か"
ポン・ジュノ監督が手がけた、ただのモンスター映画ではない異色のヒューマンドラマ。作中に登場する謎のモンスターは環境汚染や権力の欺瞞、そして無力な市民の苦悩を映し出す存>>続きを読む
この映画、問題ありです
過激すぎる映画の事前検閲を行うイーニッド。とある一本のホラー映画に行方不明になった妹らしき姿を発見。彼女は本当の妹なのか、真実に近づこうと試みる内に抜け出せないほどの現実>>続きを読む
怒りのバランス
M・ナイト・シャマラン監督によるシンプルかつ容易なミステリースリラー。家族想いの良い父親と思いきや、実はヤバいサイコ野郎だった!?という、スタートラインから仕掛けにきている本作。>>続きを読む
笑顔の連鎖、再び
衝撃のシリーズ2作目。前作の恐怖を継承しつつ、新たな角度から"笑顔"の不気味さを表現。同じストーリーラインにするような二番煎じ作品ではなく、設定を活かしたニューストーリーで挑ん>>続きを読む
やっぱキレた奴は誰にも止められない
もはやジェイソン・ステイサム主演のアクション映画というだけで謎の安心感があります。今回もいつも通りのスタイリッシュに暴れるステイサム劇。楽しく観れるので、それ>>続きを読む
愛とは希望なのか、幻想なのか
ロベール・ブレッソン監督がまたもドストエフスキーの短編を映画化した本作。初めてブレッソンのカラー作品を観たので多少なり違和感ありながらも、映像表現は当然ロベール・ブ>>続きを読む
史上最恐のニコケイ、現る
かなり楽しみにしていたホラー映画。『羊たちの沈黙』『セブン』『ゾディアック』などの大好きすぎるクライム要素を含ませつつ、ちゃんとホラーとしても成立している本作。そして何>>続きを読む
神のみぞ知る結末
リメイク版『西部戦線異常なし』のエドワード・ベルガー監督作品。数々の賞レースでも話題になり、満を持して日本公開。タイトル通り「教皇選挙(コンクラーベ)」を題材としており、やや日>>続きを読む
静かなる絶望
ロベール・ブレッソン監督作品。わずか80分の短い上映時間の中で、社会の冷酷さと孤独に抗う少女の姿を圧倒的なリアリズムで描写する本作。言葉ではなく行動で語るブレッソンの毎度お馴染み>>続きを読む
出会いは別れを生む
久しぶりに観るロベール・ブレッソン作品。少女マリーとロバのバルタザールの交流にフォーカスを当てた作品かと思いきや、バルタザールの眼差しに感情を揺さぶられる本作。人間の欲望、暴>>続きを読む
「理解するのではなく、目で楽しむ」
映像作品の本質を垣間見えた一作だったかもしれない。
2025.3.15 初鑑賞
これぞ脚本の力!
イギリス流の上品なミステリー作品。とある女性の自殺が原因で顕になる人間の二面性が、優れた脚本によっ綺麗に描写。しかも本編も短い為、観やすさレベルが高いのも素晴らしい。
派手>>続きを読む
"悪"が存在するのには理由がある
人気ブロードウェイミュージカル、そして『オズの魔法使』の前日譚が遂に映画化。主演にシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデを起用し、本気でこの大作に挑もうとする意>>続きを読む
若さの輝き
『ウィキッド』のジョン・M・チュウ監督によるミュージカル映画。ワシントン・ハイツを舞台に、幸せと悩みに翻弄される若者4人にフォーカスを当てた本作。『レント』並の眩しいほどピュアな"若>>続きを読む
選択には常に責任が
アルフレッド・ヒッチコック監督の初期作。前作『農夫の妻』同様に、ロマンス要素とコメディ要素が上手く融合された本作。そこにヒッチコックが得意とする絶妙な緊張感が加わり、サスペン>>続きを読む
ホラーも度が過ぎたらコメディになる
こちらもロマン・ポランスキー監督による少し狂ったホラーコメディ。「吸血鬼(ヴァンパイア)」を題材にした内容で、ユーモアはあるけど頼り甲斐は薄いヴァンパイアハン>>続きを読む
先にある変化を求めて
ティモシー・シャラメが全力でボブ・ディランを演じる伝記映画。正直なところ、ボブ・ディランに関しては有名曲以外は知らない状態での鑑賞だったので、僕にとっては正に「名もなき者」>>続きを読む
2019年に開催した「スウィートナー・ワールドツアー」に密着したドキュメンタリー。本編のほとんどは実際のライブ映像で、リハーサルや舞台裏での様子を映す映像はちょこっとだけ。ドキュメンタリーというより>>続きを読む
サスペンスは度が過ぎたらコメディになる
ロマン・ポランスキー監督によるブラック・コメディとスリラーを融合させた作品。ポランスキー監督の初期の英語作品のひとつであり、不条理なユーモアと緊張感が絶妙>>続きを読む
いつかきっと泣きたくなる
ショーン・ベイカー監督は、しばしば社会の周縁に生きるキャラクターたちに深い人間性と感情的な奥行きを与えることを得意とする映画監督。本作も勿論それらに該当する作品で、一面>>続きを読む
未完成の美しさ
ノア・バームバック監督とグレタ・ガーウィグの共同脚本による本作は、青春の終焉と未熟さの美しさを繊細に描き出した作品。モノクロームの映像は、ニューヨークでのリアルな生活に巻き込まれ>>続きを読む
夢と孤独を抱えた男たち
アメリカン・ニューシネマの流れを汲みながらも、より一層孤独と哀愁に満ちたロードムービー。カリフォルニアの陽光の下、社会の片隅をさまよう二人の男の姿を描き、その旅路はユーモ>>続きを読む
全ては豚のために🐖
ニコラス・ケイジが、奪われた自身の愛する豚を取り戻すために奮闘するリベンジスリラー。ここがリベンジ"アクション"ではないのがポイント。本作は決してアクション映画ではないので、>>続きを読む
やはり息子の映画は肌に合わないかもしれない…
ブランドン・クローネンバーグ監督最新作。『アンチヴァイラル』『ポゼッサー』共に、物語のコンセプトは好みだけど全体的には苦手だったので本作に対しても期>>続きを読む
「生」と「死」の対立
人と人の繋がり、コミュニケーションの物語なのに"静寂"に包まれている本作。人付き合いが苦手、人見知りの主人公フランを中心に展開されるストーリーは、観る者を彼女が構築する死の>>続きを読む
前作は序章に過ぎなかった…!?
前作の直後から幕を開けるシリーズ2作目。今回もPOV型のスタイルで酔いを誘う。もはやこの酔いでさえ恐怖演出なので楽しいホラー映画となってしまいました。本作でようや>>続きを読む
最強の拳は老いを知らない
マ・ドンソクの強さに慣れてくるのも怖く感じてしまうシリーズ4作目。今回はIT犯罪との対峙ということで現代らしいテーマ。そんな現代犯罪に真っ向から暴力で挑むマブリーの姿は>>続きを読む
本気の『キング・コング』
ピーター・ジャクソン監督をはじめとする『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の製作陣が怪獣映画の金字塔『キング・コング』を壮大にリメイク。本編3時間を超える大容量のクオリテ>>続きを読む
ただ、夢に現れただけなのに…
大学教授のポールが、突如として大多数の人の夢に現れた。奇妙な出来事ながらも一躍時の人となった彼に降り掛かる天国と地獄。不気味度MAXの世にも奇妙な物語の幕開け。>>続きを読む
激動の時代、哀れな自由
本年度アカデミー賞最有力候補のひとつである本作。上映時間215分(インターミッション15分を含む)という大ボリュームでお届けする、ある建築家の半生。他人事とは思えない人生>>続きを読む