ぺんじん

卒業のぺんじんのレビュー・感想・評価

卒業(1967年製作の映画)
4.6
アメリカン・ニューシネマの先陣を切った作品の一つ!…というと聞こえは良いけども、描かれるのはボンボンの優男がどんどん狂気に陥っていく様子!後半になればなるほど全然共感できなくなってゆくんだけど、イケ渋のヒーローばかりが活躍していた当時のハリウッド映画を考えると、当時は画期的だっだんだよなぁと思う。ゴダールの『勝手にしやがれ』とかはこんな感じだったし、優男頑張れ映画の走りと言えるかも。
『卒業』といえば最後の教会のシーンが印象的だけども、それ以外にも人妻に不倫を迫られるシーンとか潜水服を着てプールに潜らせられるシーンとか記憶に残る印象的なショットがメチャメチャあったのにはビックリ!後半はもう主人公がおかしくなっちゃうんだけど、その狂気と周りの人の感情の温度差が絶妙で笑っちゃった…危ない男だよ…
それでもやっぱり最後のシーンで、解放感と不安が混ざった微妙な表情の2人の顔は忘れらない!ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか。「卒業」の二文字が胸に迫る…
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