まいこ

男たちの挽歌Ⅲ アゲイン/明日への誓いのまいこのレビュー・感想・評価

3.0
香港ノワールの傑作「男たちの挽歌シリーズ」の第3作。前2作の監督ジョン・ウーからバトンタッチ、ベトナム戦争末期のサイゴンを舞台に、運命の糸に繰られる三人の男女の愛と死を描くシリーズ完結編。

第1作で壮絶な死を遂げたマークの若き日に焦点をあて、戦火のサイゴンに燃える恋を、男同士の友情と戦いを織り交ぜて描きあげる。チョウ・ユンファの相手役に今は亡き香港のトップスター、アニタ・ムイ、敵のボス役に時任三郎が扮するのも見どころ。

無印に出ていたユンファが演じたマークの前日譚。ちなみに本作に出てくるホーは初出のホー。「挽歌」における仁義と友情は何処かに消えてしまったけれど、強い女・三角関係・社会情勢をミックスした作品に拒否反応が無ければ飲み込める。女性が軽やかに銃を捌くモーション、ってだけで私はお腹いっぱい。弾頭をバイクで突っ込ませるの面白い。「夕陽之歌」のおかげで郷愁のお気持ちになってしまった。これ原曲近藤真彦なんだ。
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