揺籠ふぃるす

ドラキュラ都へ行くの揺籠ふぃるすのレビュー・感想・評価

ドラキュラ都へ行く(1979年製作の映画)
3.8
地元自治体にスポーツ施設建設の為、トランシルヴァニアのお城を追い出されてしまったドラキュラ伯爵。ミナ・ハーカーの生まれ変わり、モデルの仕事をしているシンディの住むNYヘ。無事一夜をともにするが、彼女と交際し主治医でもある精神科医ジェフは、危機感を募らせ行動に出る。彼は宿敵ヴァン・ヘルシング教授の孫だったのだ――。

ホラーパロディー・ラヴロマンス、やっと観れた。
『魔人ドラキュラ(1931)』
ヘの惜しみない愛を感じまくる。

役づくりも徹底していて、レンフィールドも大分寄せてるし、主演ジョージ・ハミルトンもベラ・ルゴシのハンガリー訛りに寄せてる。(英語出来ないけど、素人でも感じるので多分合ってる)

コメディ部分は頬が緩む程度だが、気品があってこれくらいが良い。

ヒロインであるシンディは天真爛漫で性にも奔放、今で言う所のビッチで、診察とは言え彼氏の前で堂々と言っちゃうのは、スゴい。
そこを伯爵の一途な愛が彼女を変えていく。

倫理観というか道徳観の善悪が逆転しているのが面白い。
当時成人指定であれば過激な描写も観れたでしょうし、ノーレートでも直接的描写のスラッシャーなどがちらほら有ったはずなので、クラシックなモンスターは、もはや善という事なんでしょう。
『ニューヨークの恋人』に近い空気を感じた。

ジェフのマッドサイエンティスト化も良かった。
"私は医者だー! 正気だ!”

"BURN BABY BURN!”

字幕版と輸入DVD英字幕版で鑑賞したので、是非吹替版で観てみたい。
揺籠ふぃるす

揺籠ふぃるす